エアスピード オックスフォード

エアスピード オックスフォード (Airspeed Oxford)

エアスピード オックスフォードは、イギリス空軍のために開発された練習機であり、1937年に正式に採用されました。この機体は、エアスピード社によって製造された双発機で、上級練習機としての役割を果たしました。第二次世界大戦中はその用途を広げ、連絡機や戦傷者を運ぶ病院機としても活躍しました。

機体の概要

エアスピード オックスフォードは、もともと軽旅客機エンボイを基にしています。そのため、木製合板を用いたセミモノコック構造で構築され、1937年6月に初めて空を飛びました。オックスフォードは、イギリス空軍初の双発単葉の上級練習機として位置付けられています。

1937年11月から就役を開始し、操縦、航法、射撃、爆撃など、さまざまな訓練に使用されました。多少操縦性に独特な点がありましたが、全体的には扱いやすさが評価され、特に戦時中の重要な役割を果たしました。

型式と生産

オックスフォードにはMK.1からMK.5までのバリエーションが存在しますが、実際に運用されたのは主にMk.1、Mk.2、Mk.5の3つです。エアスピード社だけでなく、デ・ハビランド社やパーシバル社でも製造が行われ、累計8751機が生産されました。戦後もこの機体は幅広く利用され、イギリス空軍では1954年まで主力練習機の一つとしての地位を保ちました。

さらに、大戦後に生産されたオックスフォードの一部はエアスピード社により買い上げられ、民間向けの軽旅客機に改造されて「コンサル」という名称で販売されることもありました。

スペック

• - 全幅: 16.25 m
• - 全長: 10.51 m
• - 全高: 3.38 m
• - 機体重量: 3,447 kg
• - エンジン: アームストロング シドレー チータ9 空冷7気筒 350 hp
• - 最大速度: 298 km/h
• - 航続距離: 1,464 km
• - 乗員数: 3名

まとめ

エアスピード オックスフォードは、その設計と性能から大戦中および戦後にわたって多くの任務に従事しました。練習機としての役割だけでなく、多用途な特性が高く評価されていたことから、航空機史において重要な位置を占めています。このように、オックスフォードはイギリス空軍の歴史に名を刻む名機と言えるでしょう。

もう一度検索