エアフィリピン541便墜落事故

エアフィリピン541便墜落事故

2000年4月19日に発生したエアフィリピン541便墜落事故は、ニノイ・アキノ国際空港（マニラ）発ダバオ国際空港行きの国内定期便であるエアフィリピン541便（機材：ボーイング737-2H4、登録記号：RP-C3010）が、ダバオ国際空港への着陸進入中に墜落した航空事故です。

事故概要

541便は、マニラのニノイ・アキノ国際空港を現地時間5時21分に離陸し、ダバオ国際空港には6時45分に到着する予定でした。当初、滑走路05へのILS進入を予定していましたが、パイロットは滑走路23へのVOR/DME進入に切り替えました。しかし、進入中、機体はグライドスロープを大幅に下回り、滑走路手前約8kmの地点にあるココナッツ農園に墜落、炎上しました。この事故により、乗員乗客131名全員が死亡しました。

この事故は、フィリピンにおける航空事故としては最悪の犠牲者数を記録し、ボーイング737-200型機としても3番目に多い死者数を伴う事故となりました。

事故機

事故機のボーイング737-2H4（登録記号：RP-C3010）は、1978年2月にサウスウエスト航空に納入され、N50SWとして登録されていました。その後、約20年後の1998年にエアフィリピンに売却され、RP-C3010として登録されました。

事故の経緯

541便は、マニラのニノイ・アキノ国際空港を5時21分に離陸し、ダバオ国際空港へ向かいました。当初は滑走路05へのILS進入を予定していましたが、パイロットの判断により滑走路23へのVOR/DME進入に切り替えられました。

しかし、541便は滑走路23への進入中、グライドスロープを大きく下回る状態となり、最終的に滑走路から約8km手前のココナッツ農園に墜落しました。墜落時の衝撃で火災が発生し、機体はほぼ全焼しました。

搭乗者リストには外国人の名前も含まれていましたが、具体的な人数は特定されていません。確認されたのは、マニラ在住のオーストラリア人男性（35歳）とそのフィリピン人妻、そして2歳の娘のみでした。

事故後の調査

事故当時、空港周辺は霧が発生していました。地元住民の証言によると、事故機は非常に低い高度で飛行しており、墜落前にココナッツの木に接触したとのことです。この接触により主翼の一部が破損した可能性が指摘されています。

また、住民は、パイロットがエンジンの出力を上げて上昇を試みたものの、失敗して墜落したように見えたと証言しています。飛行機はココナッツ農園の中に墜落し、直後に火災が発生しました。

空港当局は、事故当時、空港周辺に霧が発生していたことを明らかにしました。事故原因の特定には、これらの状況や証言が考慮されましたが、詳細な事故原因は公式には発表されていません。

外部リンク

* RP-C3010の事故前の写真

もう一度検索