エアロンカ チャンピオン

エアロンカ モデル7 チャンピオン（Aeronca Model 7 Champion）は、アメリカの航空会社であるエアロンカが開発した軽飛行機です。このモデルは、1940年代中葉に設計されたもので、特にレイ・ハーミースの手によるものとして知られています。特徴的なのは、このモデル7ACが第二次世界大戦後におけるアメリカ製軽飛行機の中で初めて形式証明を取得した点です。

チャンピオンは高翼配置を持つデザインを採用し、自社製造の多くの軽飛行機と同様です。しかし、二人乗りのタンデム複座型のコックピットに二重操縦装置を標準装備している点が、大きな売りとなっています。これは、前席で操縦することができるパイパー・カブに対しての競争上の利点となりました。そのため、多くのパイロットにとって、操縦が非常に快適だったことでしょう。

モデル7チャピオンの初飛行は1944年の半ばに行われましたが、正式発表は1945年11月に行われました。このモデルは、戦後の軽飛行機市場が急成長する中で、飛行愛好者や訓練機としての需要を満たし、瞬く間に人気を集めることに成功しました。特に「チャンプ（Champ）」や「エアノッカー（Airknocker）」といった愛称で広がり、親しまれました。

さらに、アメリカ陸軍もこの機体を連絡機として「L-16」の名前で採用し、朝鮮戦争においても戦闘任務に投入しました。ただし、陸軍の運用においては期待ほどの成果は上がらず、より近代的な機種に徐々に置き換えられていきました。特に、1952年には日本の保安隊にもL-16が訓練用として提供されたのですが、これは日本が戦後初めて使用した軍用機でもありました。にもかかわらず、数ヶ月の使用にとどまり、最終的にL-5やL-21Bなどに交代しています。

モデル7 チャンピオンは、総生産数が1万機以上という圧倒的な数量を誇り、エアロンカ社にとって最も生産されたモデルと言えます。この生産は1950年に終了しましたが、その後もチャンピオン・エアクラフト社が製造権を取得し、継続的に再生産が行われました。現在では、アメリカン・チャンピオン・エアクラフト・コーポレーションが製造を行っています。

このモデルにはいくつかの派生型が存在し、基本型の7ACはコンチネンタル製A65-8エンジン（65 hp）を搭載しています。そのほかに、7ACSは水上機型でフロートを装備し、7BCM（L-16A）は陸軍向けにC85エンジンを搭載したモデルです。また、7ECはエアロンカ社での最終型として、C90-12エンジンを搭載し、電気システムも12Vにアップグレードされています。

主な諸元は、全長が6.55 m、全幅が10.72 m、重量は空虚で331 kg、最大離陸重量は562 kgです。また、最大水平速度は161 km/h、巡航速度は145 km/hであり、実用上昇限度は3840 m、航続距離は435 kmとなっています。乗員は2名を定員としています。

エアロンカモデ 悪7 チャンピオンは、飛行機の歴史において重要な役割を果たした機体として、今なお、多くの航空ファンに愛されています。

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