エア・リキード

エア・リキード：産業ガスメーカーのパイオニア

エア・リキード社は、フランス・パリに本社を置く、世界を代表する産業ガスメーカーです。リンデ社と共に、この分野におけるトップ企業として広く知られています。ユーロネクスト・パリにも上場しており、その規模と影響力は計り知れません。

創業から100年以上の歴史

その歴史は1902年にまで遡ります。フランスの化学者、ジョルジュ・クロード氏による空気の液化分離技術の開発がその始まりです。この画期的な技術を実業家のポール・デローメ氏が事業化し、エア・リキード社が設立されました。設立からわずか4年後には海外進出を果たし、日本にも1907年には事業を展開。1913年にはパリ証券取引所に上場、着実にその事業基盤を拡大してきました。

多角的な事業展開

エア・リキード社の事業は産業ガスにとどまりません。第二次世界大戦中には、スクーバダイビング用機器の開発・事業化にも着手し、この分野でもパイオニア的な存在となりました。その後、この部門はアクアラングとして独立しましたが、エア・リキード社の技術革新の精神を示す重要な事例といえるでしょう。

2000年代に入ると、イギリスのBOCグループとのジョイント事業としてジャパン・エア・ガシズを設立。しかし、BOCグループがリンデ社に買収されたことを受け、2007年にはこれを吸収合併し、日本エア・リキード合同会社として再編しました。また、2015年にはアメリカのエアガス社を買収し、アメリカ東・中西部市場におけるシェアを大きく拡大することに成功しました。

未来を見据えた技術開発と事業展開

近年、エア・リキード社は、燃料電池自動車の普及を見据え、水素ステーションの展開に積極的に取り組んでいます。世界で100ヶ所以上の水素ステーションを展開しており、その技術力と事業規模は業界を牽引するものです。日本においても、日本エア・リキード合同会社が事業を展開しており、2019年には神奈川県横須賀市に研究開発拠点「東京イノベーションキャンパス」を開設。更なる技術革新と未来社会への貢献を目指しています。

グローバルなプレゼンス

エア・リキード社は、その事業を世界中に展開しています。グローバルなネットワークと高い技術力を活かし、様々な産業分野に貢献。持続可能な社会の実現に向けた取り組みにも積極的に参加し、世界経済に大きな影響を与え続けています。その活動は、公式ウェブサイト、Facebook、X（旧Twitter）、YouTubeチャンネルなどを通して確認することができます。

まとめ

エア・リキード社は、100年以上にわたる歴史と技術革新の積み重ねにより、世界を代表する産業ガスメーカーとしての地位を確立しました。産業ガス事業にとどまらず、多様な事業展開や未来を見据えた技術開発、そしてグローバルな視点による持続可能な社会への貢献は、今後ますます注目を集めていくでしょう。

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