エイドリアン・スミス (バスケットボール)

エイドリアン・ハワード・スミス（Adrian Howard Smith、1936年10月5日 - ）は、アメリカ合衆国ケンタッキー州ファーミントン出身の元プロバスケットボール選手です。主にNBAで活躍し、輝かしい実績を残しました。

スミスは、1960年のローマオリンピックにアメリカ代表として出場し、金メダルを獲得しました。これは彼のキャリアにおける重要なハイライトの一つです。

NBAでは、シンシナティ・ロイヤルズ（現サクラメント・キングス）で長年プレイしました。当時のロイヤルズには、名選手オスカー・ロバートソンが在籍しており、スミスは当初、ロバートソンの控えとして出場機会を得ていました。しかし、徐々にその才能を開花させ、出場時間を増やしていきました。

1965-66シーズンには、キャリアハイとなる平均18.4得点を記録しました。この活躍が認められ、自身初となるNBAオールスターゲームに出場を果たします。チームメイトのオスカー・ロバートソン、ジェリー・ルーカスらと共にオールスターの舞台に立ちました。

1966年のオールスターゲームは、スミスにとって唯一の出場となりましたが、彼はその機会を最大限に活かしました。オールスター常連の選手たちを抑え、ゲームハイとなる24得点をマーク。18本のシュート中9本を成功させ、イーストチームを勝利に導きました。最終スコアは137-94と、オールスターゲーム史上最大の点差となり、スミスの活躍は歴史に刻まれました。彼は見事MVPに選出され、その名を轟かせました。

翌1966-67シーズンには、フリースロー成功率90.3%を記録し、リーグ1位に輝きました。これは、彼の正確なシュート力を示す記録と言えるでしょう。

1969-70シーズン中には、サンフランシスコ・ウォリアーズ（現ゴールデンステート・ウォリアーズ）へトレードで移籍しました。そして、ラストシーズンはABA（アメリカン・バスケットボール・アソシエーション）のバージニア・スクワイアーズでプレイし、現役を引退しました。

NBA/ABA通算成績は、11シーズン772試合に出場し、8,750得点、1,739アシストを記録しました。平均得点は11.3点、平均アシストは2.3、フリースロー成功率は83.8%という数字を残しています。

主な業績

オールスター出場: 1966年
オールスターMVP: 1966年
* フリースロー成功率1位: 1967年

スミスのプレイスタイルは、堅実でシュート精度が高く、チームに貢献する献身的なものでした。オールスターMVPに輝いたことは、彼のキャリアにおける最大のハイライトと言えるでしょう。また、フリースロー成功率1位を獲得するなど、シュートの正確さも彼の大きな武器でした。

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