エイパー・シナプス

エイパー・シナプス

エイパー・シナプス（Eyphar Sinapus）は、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』および劇場版『機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光』に登場する架空のキャラクターであり、艦長としての高い能力と悲劇的な運命を持つ人物です。

人物背景

シナプスは地球連邦宇宙軍第3地球軌道艦隊に所属し、ペガサス級強襲揚陸艦アルビオンの艦長を務める大佐です。彼は当時45歳で、アルビオンは新造艦として就航間もない状態でした。その任務の一つには、重力下テストのために2機の試作ガンダムを地球に輸送することがあり、シナプスは現場の指揮官として活躍しました。小説版では、一年戦争時代から艦艇に乗り込んでいたと描写され、コウ・ウラキの父親である軍人と知り合いであったことも触れられています。

また、彼は酒を好む性格であり、OVA第8話では医者からの酒量制限に苦しんでいる様子が描かれています。このようなストレスを抱えた艦長としての役割を果たしつつも、彼の人間的な側面が垣間見える瞬間です。

劇中での役割

シナプスの主要な活躍は、デラーズ・フリートによるガンダム試作2号機の強奪事件への対応に表れています。彼は追撃任務を指揮するものの、所属艦隊司令のジョン・コーウェン中将が少数派に属していたため、十分な支援を受けられず、結果として重要な情報を失うことになります。特に、シーマ・ガラハウ中佐を率いるシーマ艦隊との極秘会談を妨げてしまったことで、彼は「星の屑」の全貌を知る機会を逸してしまいました。

その後、シナプスは次の試作ガンダム3号機の受領を試みるが、コーウェン中将の問題で妨げられます。それでも、彼はデラーズ・フリートの真意が明らかになった瞬間に、友軍部隊を制圧し、試作3号機を視線の先に持ち去ります。この根性は、彼が戦闘においても果敢に行動する人物であることを示しています。

その後、アルビオンは地球へのコロニー落としを阻止するために孤独な戦いを挑むが、実際には限界点に達することなく任務を完了できなかったのです。彼はその後の戦争が終結した後、過去の行動から罪に問われ、極刑に処される運命をたどります。

戦後の消息

シナプスの物語は、一部のバージョンにおいて劇的に異なります。OVA最終話や劇場版『ジオンの残光』では、彼が極刑となったことが示唆されますが、その情報は他のバージョンでは削除されています。詳しい背景としては、軍事法廷によって告発された艦の私物化、独断での戦闘行為、反逆罪などが挙げられます。

その影響で彼は多くの資料において、軍事法廷において死刑宣告を受けたと記されています。特に、彼の部下であったウェス・マーフィーが、シナプスの処刑に強い不満を抱いている様子が描かれており、彼の影響力は他のキャラクターにも深く刻まれています。

結論

エイパー・シナプスは、優れた指導力を持ちながらも厳しい運命に翻弄されたキャラクターとして、多くのファンに印象を残しています。彼の物語は、ガンダムの世界における人間ドラマの代表的な一例であり、戦争の現実とその中で生きる人々の苦悩を描いたものでもあります。

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