デラーズ・フリート

デラーズ・フリートの概要

デラーズ・フリートは、OVA『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』で描かれる架空の軍事集団であり、ジオン軍の残党勢力を基盤としています。彼らはギレン・ザビ総帥の忠実な部下から成る親衛隊を中核に据え、地球連邦政府に対抗するための活動を行いました。地球連邦に対して宣戦布告を行ったのは、宇宙世紀0083年のことです。

一年戦争終了後の状況

一年戦争の終戦を迎えると、地球連邦軍はア・バオア・クー攻略戦において多大な損失を負いながらも勝利を収めました。ギレンとキシリア・ザビの戦死が報じられ、ジオン軍は敗北が確定的に。これに伴い、一部の艦艇や部隊は戦闘の場から姿を消し、地下に潜伏しました。しかし、降伏を受け入れない者たちも多く、彼らは「カラマ・ポイント」に集結し、ジオン残党の方向性についての会議を行いました。

その中で、エギーユ・デラーズ大佐が指揮を執る親衛隊艦隊とアナベル・ガトーを中心としたメンバーが集まり、ジオン軍の継続的な抗争を宣言しました。宇宙世紀0081年にはデラーズ・フリートが正式に成立し、地球連邦へのゲリラ戦を開始しました。

茨の園

デラーズ・フリートは、ア・バオア・クー攻略後の暗礁宙域に「茨の園」と名付けた基地を建設しました。この基地は破壊されたスペースコロニーや戦艦の残骸から構成されており、隠密性が高く、連邦軍にとっても位置の特定が難しい場所でした。ここでは艦艇の修理や補給が行われ、モビルスーツの開発工場も存在しました。特に、旧型MSのパーツを活用した新たなMS・ドラッツェが少数ながらも製造されています。

デラーズ・フリートの戦力

デラーズ・フリートの戦力は、グワジン級戦艦「グワデン」を旗艦とし、巡洋艦15隻、補給艦・輸送艦20隻を含んでいます。また、約60機のMSを配備し、戦力が充実しています。さらに、同じジオン残党のシーマ・ガラハウの艦隊が合流し、彼らの戦力も加わわりました。

「星の屑」作戦

デラーズ・フリートは、地球連邦政府の権力が安定することを恐れ、「星の屑」作戦を起案しました。この作戦は、北米へのコロニー落としを行い、スペースノイドの権利を強化することを目的としていました。作戦は0083年10月13日に始まり、ガトーが連邦軍から核兵器搭載のMSを奪取。観艦式を襲撃し、大規模な被害を与えました。

この作戦は、最初は成功を収めるものの、連邦軍の物量には圧倒され、最終的にデラーズ・フリートは壊滅します。しかし、戦闘の中でアクシズへの援護を求めるなど組織としての一貫した行動を見せ、「デラーズ紛争」と呼ばれる出来事を引き起こしました。壊滅後一部はアクシズに合流し、また別の勢力は火星に向かい新たな抗争を行いました。

所属兵器

デラーズ・フリートには様々なMSや艦船が存在し、彼らの戦力の象徴となっています。主な兵器には、ザクII F2型やドム・トローペン、ガンダム試作2号機などがありました。小説版では、これらは異なる型のMSが寄せ集められた雑多な編成と描写されています。彼らの戦力としての多様性は、戦局に応じた柔軟な対応を可能にしていました。

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