エクスポジション・パーク (ピッツバーグ)

エクスポジション・パークは、1882年にペンシルベニア州ピッツバーグに建設された野球場です。当時、アメリカン・アソシエーションに所属していたピッツバーグ・アレゲニーズ（現在のピッツバーグ・パイレーツ）の本拠地として開場しました。アレゲニー川沿いに位置し、収容人数は16,000人。両翼は約121.9メートル、中堅は約137.2メートルの広さでした。

川沿いの低地にあったため、「ローワー・フィールド」と呼ばれていましたが、1883年の春に起きた洪水によって川が氾濫。その影響で、高台に「アッパー・フィールド」と呼ばれるもう一つのエクスポジション・パークが建設されることになりました。この時期、ピッツバーグには同じ名前の球場が2つ存在するという珍しい状況でした。

翌1884年、アレゲニーズはレクリエーション・パークへ一時的に移転。1887年にはナショナルリーグへ移籍しました。その間、エクスポジション・パーク（ローワー・フィールド）は、1890年にプレイヤーズ・リーグのピッツバーグ・バーガーズの本拠地となり、改修工事が施されました。

1891年、アレゲニーズは新しくなったエクスポジション・パークへ再び移転。シーズン前に他球団から選手を引き抜いたことを逆手に取り、チーム名をパイレーツに変更しました。パイレーツは、1909年のシーズン途中までエクスポジション・パークを本拠地として使用し、その後、新たな本拠地となるフォーブス・フィールドへ移転しました。

1913年から1915年にかけては、フェデラル・リーグのピッツバーグ・レーベルズがエクスポジション・パークを本拠地として使用しましたが、その後、球場は取り壊されました。

エクスポジション・パークは、その短い歴史の中で、様々な球団の本拠地となり、幾多のドラマを生み出してきました。洪水に見舞われ、二つの球場が存在する時代を経て、パイレーツの黄金時代を支えたこの球場は、ピッツバーグの野球史において重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

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