エクソール

エクソール（Exor NV）

エクソールは、イタリアのアニェッリ家が所有する国際的な投資持株会社です。アニェッリ家はフィアット自動車の創業家として知られ、エクソールを通じてさまざまな企業の経営権を保有しています。2015年時点のデータによれば、エクソールは世界で4番目に大きい同族経営企業として評価されていました。つい最近の2016年には、本社をイタリア・トリノからオランダ・アムステルダムへ移転し、2022年には上場先をイタリア証券取引所からユーロネクスト・アムステルダムに変更しました。

保有株式と主要株主

エクソールは、多岐にわたる企業の株式を保有しています。特に、2019年3月3日を基準にした株主状況において、アニェッリ家の影響力は依然として強いです。エクソールの株式は、アニェッリ家の代表であるジョン・エルカーン氏が会長を務めていることからも、その支配構造が垣間見えます。

主な買収

エクソールは、戦略的な企業買収を通じて成長してきました。特に顕著な買収事例として、以下のものがあります。

PartnerRe

2015年4月、エクソールはPartnerReを64億ドルで買収する提案を行い、その後同年8月に69億ドルでの買収合意に至りました。この取引は、PartnerReが他社との合意を解消した後のものです。

The Economist Group

エクソールは2009年にエコノミスト・グループの株式4.7%を購入し、その後2015年8月にはピアソンからの買収を通じて持分を43.4%にまで増やしました。これによりエクソールはこの企業の最大の株主となりました。

Cushman & Wakefield

この不動産会社は、2007年にエクソールによって買収され、その後2015年にはアメリカのDTZに20億ドルで売却されました。この取引では、エクソールは約7億2200万ドルの利益を得ています。

取締役会

エクソールの取締役会は、アニェッリ家からのメンバーが多く在籍しています。2018年7月29日時点では、ジョン・エルカーン氏が会長兼CEOを務め、他にもアレッサンドロ・ナージ氏やアンドレア・アニェッリ氏などが取締役として名を連ねています。さらに、外部からも著名な経営者が取締役として参加しています。例えば、KKRの共同会長やベインキャピタルのシニア・アドバイザーが取締役にいるなど、多様な視点を持つ人材が集まっています。

まとめ

エクソールは、アニェッリ家の強力な経営のもとで発展してきた国際的な投資持株会社であり、さまざまな企業の経営権を保持することで筋の通った成長を続けています。投資戦略や取締役会の構成からも、その影響力は明らかです。これからの動向にも注目が集まります。

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