エクリプス (ジャーニーのアルバム)

アルバム『エクリプス』の概要

アメリカのロックバンド、ジャーニーが2011年にリリースした『エクリプス』は、彼らの14作目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは、ボーカリストのアーネル・ピネダが加わった後の2作目にあたります。バンドは、ピネダが貧しい時代を過ごしたフィリピン・マニラを訪れ、この作品の根底にあるテーマとして希望と忍耐を掲げることにしました。

バンドメンバーのニール・ショーンによると、彼とキーボード奏者ジョナサン・ケインは、アルバムの方向性について何度も話し合い、よりハードなスタイルを選ぶことに決定しました。このアプローチは、彼らの過去のヒット曲「Separate Ways」や「Don't Stop Believin'」のエッセンスを取り入れつつ、新しい曲「Resonate」につながりました。ショーンは、このアルバムの制作が完了した直後に、自身のソロアルバム『ザ・コーリング』（2012年）や『ソー・ユー』（2014年）の録音に取り掛かりました。

このアルバムは、北米ではウォルマート限定で販売され、他の地域ではフロンティアーズ・レコードを通じて一般流通されています。また、日本版はキングレコードからリリースされました。

評価と反響

『エクリプス』はアメリカにおいて、総合アルバム・チャートのBillboard 200で13位、ロックアルバムチャートで4位を獲得しました。イギリスでも2011年6月11日付の全英アルバムチャートで33位に入り、再結成後のスタジオアルバムとしては初のトップ40入りを果たしましたが、翌週には圏外に落ちる結果となりました。

音楽レビュアーのStephen Thomas Erlewineは、オールミュージックにおいてこのアルバムに2点をつけ、「演奏の技巧に重点が置かれ、音の構築にはギターやリズム隊の複雑な絡み合いがある」と評価しました。また、Caryn Ganzは『ローリング・ストーン』誌のレビューで同様に2点をつけ、「伝統的なジャーニーのサウンドが登場するまでに時間がかかる」と述べました。

収録曲

このアルバムには次の曲が収録されています。特記のない楽曲は、ニール・ショーンとジョナサン・ケインの共作です。

1. シティ・オブ・ホープ - "City of Hope" - 6:02
2. エッジ・オブ・ザ・モーメント - "Edge of the Moment" - 5:26
3. チェイン・オブ・ラヴ - "Chain of Love" - 6:10
4. タントラ - "Tantra" - 6:27
5. エニシング・イズ・ポッシブル - "Anything Is Possible" - 5:21
6. リゾネイト - "Resonate" - 5:11
7. シーズ・ア・ミステリー - "She's a Mystery" (Neal Schon, Jonathan Cain, Arnel Pineda) - 6:40
8. ヒューマン・フィール - "Human Feel" - 6:43
9. リチュアル - "Ritual" - 4:56
10. トゥ・フーム・イット・メイ・コンサーン - "To Whom It May Concern" (N. Schon, J. Cain, A. Pineda) - 5:15
11. サムワン - "Someone" - 4:34
12. ヴィーナス - "Venus" (N. Schon) - 3:34

日本盤ボーナストラック

• - ドント・ストップ・ビリーヴィン（ライヴ） - "Don't Stop Believin' (Live)" (Steve Perry, N. Schon, J. Cain) - 7:11

参加ミュージシャン

• - アーネル・ピネダ - ボーカル
• - ニール・ショーン - ギター、バッキング・ボーカル
• - ジョナサン・ケイン - キーボード、バッキング・ボーカル
• - ロス・ヴァロリー - ベース、バッキング・ボーカル
• - ディーン・カストロノヴォ - ドラムス、パーカッション、バッキング・ボーカル

アルバム『エクリプス』は、ジャーニーにとって新たな挑戦であり、音楽の多様性を感じさせる作品となっています。

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