エスコリアル

エスコリアル（Escorial、1955年 - ?）は、ブラジル競馬史に名を刻む名馬の一頭です。彼はブラジル国内で三冠を達成しただけでなく、アルゼンチンの国際的な大レースであるカルロスペルグリニ大賞をも制覇し、その名を南米競馬界に轟かせました。

父はイタリアのデルビーイタリアーノを制したオルセニゴ。母系はアルゼンチンで4代続いた由緒ある土着牝系エスコア。しかし、アルゼンチンの経済状況悪化により、エスコアはブラジルへと輸出されることになり、その地でエスコリアルが誕生しました。

エスコリアルは1958年から1960年にかけて、ブラジルとアルゼンチンで競走生活を送りました。その間、24戦に出走し、11勝、2着5回、3着4回という優れた成績を収めました。1959年には、リオ・デ・ジャネイロ地区の三冠レースであるリオ・デ・ジャネイロ州大賞（2000ギニーに相当）、ブラジルジョッキークラブ大賞、そしてクルセイ・ド・スル賞（ダービーに相当）を制覇し、見事三冠馬の称号を獲得しました。この偉業は、彼の卓越した能力を証明するものでした。

同年、エスコリアルはアルゼンチンへと遠征し、カルロスペルグリニ大賞に出走。このレースで彼は見事な勝利を収め、ブラジル馬として初のカルロスペルグリニ大賞制覇という快挙を成し遂げました。さらに翌年には、5月25日大賞も制覇し、その実力を改めて示しました。

しかし、ブラジルに凱旋帰国後に出走したブラジル大賞では、1世代下のサンパウロ三冠馬であるファーウェルの2着に敗れ、このレースを最後に引退しました。この敗戦が影響し、ブラジル国内ではファーウェルの方がより高い評価を受けているという見方もあります。

引退後、エスコリアルはフランスで種牡馬としての生活をスタートさせました。その後、ブラジルに再輸入され、種牡馬としてそこそこの成績を収めました。エスコリアルの血統は以下の通りです。



父：オルセニゴ
母：エスコア



競走成績に関する詳細な情報は、以下のサイトで確認できます。

netkeiba
JBISサーチ

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