エス・ビー・ビー

株式会社エス・ビー・ビー（SBB）は、かつて日本に存在した出版社です。SBB出版会、株式会社SBBとも表記され、SBBはStrategic Business Beautyの略とされています。旧社名は本邦書籍で、東京都北区に自社ビルを構えていました。

1980年3月19日に大江可之によって創業され、資本金は5億円でした。東京本社のほか、中部と関西に支店、仙台、岡山、福岡に営業所を展開していました。

2001年4月には、当時の社長であった大江尚之らが北朝鮮を訪問し、親善勲章を授与されたとされています。同年10月には、朝鮮総聯を訪れ、同社が編集した『全真相 朝鮮民主主義人民共和国』の特製本を金正日総書記に贈呈しました。

出版社としては、「SBB良書復刊支援企画」と称し、思想書、児童文学、防災関係の書籍など幅広いジャンルの書籍を出版していました。主な出版物として、『アルチュセールの<イデオロギー論>』、『フーコーの<全体的のものと個的なもの>』といった思想書のほか、『縮緬絵本　頭山』、『革装　グリム童話を読む事典』といった児童文学関連書籍、『人とわざわい―持続的幸福へのメッセージ』といった防災関連書籍などがあります。

しかし、2010年に同社は破産しました。

同社は、政治団体「政治経済研究会」の名前を借りて、領土問題や公安を扱った高額書籍を脅しまがいの手法で販売していたことが問題となりました。この販売により、政治経済研究会には1億3000万円が振り込まれたとされています。また、同社から民主党の山下八洲夫参議院議員には、印税名目で毎年150万円から2500万円前後が支払われ、その資金が研究会の人件費や事務所家賃などに使われていました。さらに、同社が刊行した書籍には、元検事総長の吉永祐介が推薦文を寄せていたことも明らかになっています。

元社長の柿原邦人らは、政治団体や同和団体を名乗り、「うちの若い衆を行かせようか」などと脅迫して企業などに1冊5万円から6万円の書籍を売りつけていたとされ、2010年に恐喝で逮捕されました。元社長は2011年に組織的犯罪処罰法違反罪で懲役5年の実刑判決を受けました。

これらの事件により、同社の企業としての信頼は失墜しました。

関連語句として、えせ同和行為、千島歯舞諸島居住者連盟、ハミングヘッズなどが挙げられます。

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