エセル・バリモア

エセル・バリモアについて

エセル・バリモア（Ethel Barrymore、1879年8月15日 - 1959年6月18日）は、アメリカの舞台女優および映画女優として名を馳せた人物である。彼女はペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれ、本名はエセル・メイ・プライスである。バリモア家は演技の家系として知られ、エセルの父はイングランド出身の俳優モーリス・バリモア、母はアメリカの女優ジョージアナ・ドリューであった。エセルは、兄ライオネルと弟ジョンとともに、後に「バリモア一家」として広く認識されることになる。

彼女のキャリアは1894年に始まり、舞台演技を中心に展開し、その後サイレント映画にも出演した。バリモアは、特に重要な役柄においてしばしば病気がちの女性や、ベッドで亡くなるキャラクターを演じることが多かった。また、映画の中でも彼女はその品の良さで知られる老婦人の役を巧みに演じた。

1932年には、映画『怪僧ラスプーチン（Rasputin and the Empress）』で兄弟2人と共演し、バリモア一家として初めての共演を果たした。さらに、ジョン・バリモアの死後、ライオネルとエセルは1953年に映画『ブロードウェイへの道（Main Street to Broadway）』で再び共演したが、これはライオネルの遺作となった。彼女の多彩な演技は、舞台だけでなく映画やテレビにも広がり、さまざまな作品でその才能を発揮した。

エセル・バリモアは、1951年のアカデミー賞授与式において、受賞者ジュディ・ホリデイが欠席したため、彼女の代理としてオスカー像を受け取る役割も果たした。彼女と兄ライオネルはオスカーを獲得した初めての兄妹でもあり、特に1944年の映画『None But the Lonely Heart』での演技が評価され、アカデミー助演女優賞を受賞した。この作品は日本で『孤独な心』というタイトルでテレビ放送されている。

エセルは、79歳でこの世を去るまで、多彩な役柄を演じ続け、演技界における名声を確立した。彼女の生涯は、演技と家族の誇りに満ちたものであり、バリモア一家の名を今なお高めている。彼女の功績は、今後も後世にわたり評価され続けることであろう。

主な出演作品

• - 『怪僧ラスプーチン（Rasputin and the Empress）』
• - 『ブロードウェイへの道（Main Street to Broadway）』
• - 『None But the Lonely Heart』（邦題『孤独な心』）

外部リンク

• - エセル・バリモア - IMDb（英語）

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