エターナルダークネス 〜招かれた13人〜

エターナルダークネス ―招かれた13人―

『エターナルダークネス ―招かれた13人―』（Eternal Darkness Sanity`s Requiem）は、任天堂がニンテンドー ゲームキューブ|ニンテンドー_ゲームキューブで発売したアクションアドベンチャーゲームです。カナダのシリコンナイツが開発を手掛け、その独特な世界観とゲームシステムで、多くのプレイヤーを魅了しました。

概要

本作の特徴は、時代と主人公が章ごとに変わる全12章からなる壮大なストーリーです。紀元前のペルシャ、中世のカンボジア、現代のアメリカなど、様々な時代を舞台に、それぞれの主人公が奇怪な冒険を繰り広げます。これらの冒険は時代を超えて繋がり、一つの大きな物語を形成していきます。

戦闘では、剣や銃などの武器を駆使してモンスターと戦います。しかし、本作で最も特徴的なのは「サニティ・システム」です。主人公が邪悪な波動を受けると、サニティ（精神力）が徐々に失われていきます。サニティが低下すると、画面が傾いたり逆さまになったり、幻覚や幻聴が現れたり、画面が暗転したりといった現象が発生し、プレイヤーに強烈な恐怖感を与えます。

ストーリー

物語は、主人公アレックスが祖父の謎めいた死の真相を突き止めるため、ロードアイランドにある祖父の邸宅を調査することから始まります。そこで彼女は、人間の皮膚と骨で装丁された禁断の書「エターナルダークネスの書」を発見し、読み進めるうちに、過去に選ばれし者たちが経験した永遠の闇との戦いを知ることになります。

書には、紀元前26年のローマ帝国兵パイアス・オーガスタスの体験が記されていました。パイアスは、ペルシャでの従軍中に謎の声に導かれ、地下遺跡で不思議な秘宝を手に入れます。しかし、その力によって不死の魔術師に変貌し、エンシャントと呼ばれる存在の手下となってしまうのです。エンシャントは太古の時代に、より強大なエンシャント「死神」マントロクによって封印されていましたが、パイアスによってマントロクは瀕死の状態に陥り、エンシャントを現実世界に召喚しようと画策します。

アレックスは書を読み進めるごとに、他の選ばれし者たちの体験を知っていきます。彼らは二千年に渡り、様々な時代と場所でエターナルダークネスの書を手にし、パイアスやエンシャントの手先と関わりながら、過酷な運命に立ち向かっていきます。そして、時代を超えて協力し合い、三つのエンシャントの秘宝を「光の集まる場所」であるロイヴァス邸へと集めることに成功します。

ロイヴァス邸の地下には、アレックスの祖先が建造した「エンガの遺跡」が存在することが明らかになります。しかし、遺跡はエンシャントの手先によって破壊され、魔の都へと変貌していました。アレックスの祖父エドワードは、遺跡全体をパワーサークルとして機能させる装置を発見し、エンガの遺跡を解放します。アレックスもまた、その装置を用い、集められた三つの秘宝の力を加えることで、パイアスの主であるエンシャントを打ち倒すことのできるエンシャントを召喚します。

召喚されたエンシャントによってパイアスの主は倒され、アレックスと選ばれし者たちはパイアスを打ち倒します。しかし、アレックスは自らが召喚したエンシャントによって世界が滅ぼされる未来のビジョンを見てしまいます。そこで、祖父エドワードの助けにより、エンシャントを召喚する際に作ったスペルを入れ替えることで強力な従属スペルを作り出し、エンシャントを再び封印することに成功し、世界は救われるのです。

登場人物

アレックス （アレキサンドラ・ロイヴァス）

物語の中心的な主人公。祖父の死をきっかけに、エターナルダークネスの書を発見し、闇との戦いに巻き込まれます。

パイアス・オーガスタス

ローマ帝国の兵士であり、エンシャントのしもべとなった男。物語の中心的な悪役として、暗躍します。

エリア

アンコール・トムの宮廷ダンサー。マントロクの心臓を託され、秘宝を守る使命を背負います。

アンソニー

フランク王国のシャルルマーニュ王に仕える司祭。呪いによってゾンビと化し、悲劇的な運命を辿ります。

カリム

剣術を得意とするペルシャの青年。恋人のために秘宝を手に入れようとしますが、運命に翻弄されます。

マックス （マクシミリアン・ロイヴァス博士）

アレックスの祖先である内科医。エターナルダークネスの書を発見し、エンガの遺跡を調査します。

エドウィン・リンゼイ

寺院を探索する考古学者。マントロクの心臓をロイヴァス邸へ運び、アレックスに託します。

ポール・ルーサー

フランシスコ会の修道士。聖堂の秘密を暴こうとしますが、エンシャントの手に掛かり命を落とします。

ロベルト・ビアンキ

ヴェネツィア出身の建築家。いけにえの柱に放り込まれ絶命しますが、霊となってアレックスに協力します。

ピーター・ジェイコブズ

第一次世界大戦の従軍記者。聖堂の地下で秘宝を発見し、エドワードに託します。

エドワード・ロイヴァス博士

アレックスの祖父である精神科医。エンガの遺跡を解放し、アレックスにエンシャント召喚を託します。

マイケル・エドワーズ

湾岸戦争で油田火災に対処する消防士。地下遺跡で秘宝を託され、エドワードに届けます。

ゲームシステム

本作の最大の特徴は、主人公の精神状態を表す「サニティ」の概念です。敵の攻撃や特定の場所でサニティが低下すると、画面が歪んだり、幻覚が現れたりといった現象が発生し、プレイヤーに精神的な圧迫感を与えます。

また、魔法システムも特徴的で、ルーンと呼ばれるアイテムを組み合わせて様々なスペルを発動させることができます。スペルは攻撃や回復、敵の召喚など、多岐に渡る効果を持ち、戦闘を有利に進めるために重要な要素となります。

まとめ

『エターナルダークネス ―招かれた13人―』は、その独特な世界観とゲームシステムで、他のゲームにはない恐怖と興奮を味わえる作品です。ニンテンドーゲームキューブをお持ちの方は、ぜひプレイしてみてください。

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