エフエム上越

エフエム上越（FM-J）について

エフエム上越株式会社（FM-J）は、新潟県上越市の一部地域を対象としたFMラジオ局として、1999年4月3日に開局しました。愛称である「FM-J」として親しまれ、地域に密着した情報発信をコンセプトに、市民参加型の番組制作を行っていました。開局当初は、上越市が51%、民間企業が49%を出資する第三セクターとして運営されていました。

放送エリアと特徴

放送エリアは上越市を中心に近隣市町村をカバーしており、約19万人、約6万世帯が受信可能でした。地域に密着したきめ細やかな情報発信を重視しており、市民が参加できる番組を多く制作していました。

災害時における役割

2004年10月23日に発生した新潟県中越地震では、発生後1時間以内に緊急放送に切り替え、市民に正確な情報を伝えました。この対応は、コミュニティFM局としての重要な役割を果たすものとして評価されました。その後、2005年には中越大震災などの災害を機に、ラジオの重要性が見直されたことから、放送出力を10Wから20Wに引き上げ、より広範囲での聴取を可能にしました。

放送内容

自社制作番組の他にも、ミュージックバードの番組を中心に放送していました。地域情報や音楽番組の他、防災に関する情報も積極的に発信していました。

経営状況と事業譲渡

2021年2月4日、エフエム上越は、同じ上越市に本社を置く上越ケーブルビジョン（JCV）への経営譲渡を検討していることを公表しました。これは、新型コロナウイルス感染症の影響による広告収入の激減などから、経営状況が悪化したためです。2020年度の売上は約2400万円と、前年度から大幅に減少、約380万円の赤字を計上し、累積損失も3515万円に達していました。

メイン出資者である上越市は、単独での経営改善は困難と判断し、民間企業への譲渡を決定しました。JCVは、妙高市でFMみょうこうを運営しており、エフエム上越の事業を無償で引き継ぐことになりました。この際、従業員6人の雇用は維持されました。当初は、JCVがFMみょうこうとエフエム上越の2つの周波数を運用し、異なる内容の放送を行っていましたが、将来的には周波数を統合し、同一内容の放送を行うことも検討されています。

2021年3月25日、信越総合通信局よりJCVへの放送免許譲渡が許可され、同年3月31日をもってエフエム上越株式会社としての放送を終了しました。その後、JCVによって運営されていますが、放送局の愛称である「FM-J」と「エフエム上越」は継続して使用されています。

現在の放送番組

2022年10月4日現在、FMみょうこうと共同制作した番組を上越ケーブルテレビと同時ネットで放送しています。

朝ナビ! (6:30 - 8:30)
ひるどきラジオ ぴっとイン! (11:30 - 14:00)
ふるぶる～Full Bloom～ (16:00 - 19:00)
瞳のその気にさせないで (水 21:30 - 22:00)
Thursday Groove (木 21:00 - 22:00)
チャレンジメイト (土 20:00 - 21:00)
広報Jステーション (毎日、土日は再放送)

月曜日の3:00 - 5:00はメンテナンスのため放送休止となります。

関連情報

上越市
FM-J エフエム上越 76.1MHz
JCBAインターネットサイマルラジオ（音量注意）
* 上越市によるエフエム上越の民間譲渡検討に関する報道

エフエム上越は、地域に根差したコミュニティFM局として、その役割を果たしてきましたが、経営状況の悪化により、現在はJCVによって運営されています。しかし、その精神は引き継がれ、地域に貢献する放送を続けています。

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