エミリー・ロッダ

エミリー・ロッダは、1948年4月2日、オーストラリアのシドニーで生まれました。彼女は児童文学作家として著名であり、推理作家としては本名のジェニファー・ロウ名義で活動しています。シドニー大学で英文学を学び、出版社勤務を経て、1984年に『とくべつなお気に入り』で作家デビューを果たしました。2019年には、オーストラリア勲章(AC)を受賞しています。

来歴

ロッダは、1973年にシドニー大学で英文学の修士号を取得後、出版社Angus & Robertsonに勤務し、編集者として経験を積みました。女性週刊誌 Australia Women's Weeklyの編集にも携わっています。

結婚・出産後、7歳の長女に語り聞かせた物語をもとに『とくべつなお気に入り』を執筆し、1985年のCBCAオーストラリア最優秀児童図書賞を受賞。その後も、『ふしぎの国のレイチェル』、『秘密のメリーゴーランド』と立て続けに同賞を受賞し、児童文学作家としての地位を確立しました。2023年までに100冊以上の絵本や小説を発表し、オーストラリア最優秀児童図書賞を6度受賞しています。

1989年からは、ジェニファー・ロウ名義で大人向けミステリー小説の執筆を開始し、テレビシリーズ『Murder Call』の脚本も手掛けました。1994年に専業作家に転身し、1995年にはオーストラリアの児童文学の発展に貢献した人物に贈られるDromkeen Medalを受賞。2019年には、ウェスタンシドニー大学から名誉博士号を授与され、長年のオーストラリア文学への貢献によりオーストラリア勲章(AC)を受賞しました。

人物

ペンネームのエミリー・ロッダは、彼女の祖母の名前に由来します。デビュー作を執筆した際、勤務先のAngus & Robertsonに原稿を送ったため、上司や同僚からの率直な意見を得るためにペンネームを使用しました。

ミステリー小説を愛読し、4人の子供たち（娘と双子の息子を含む）や夫とのエピソードから着想を得た作品も多くあります。現在は夫と愛犬のラブラドールと共に、シドニー近郊の世界遺産ブルーマウンテンズの森の中で暮らしています。

主な著作

『とくべつなお気に入り』(Something Special)
『ふしぎの国のレイチェル』(Pigs Might Fly)
『秘密のメリーゴーランド』(The Best-kept Secret)
リンの谷のローワンシリーズ
『ローワンと魔法の地図』
『ローワンと黄金の谷の謎』
『ローワンと伝説の水晶』
『ローワンとゼバックの黒い影』
『ローワンと白い魔物』
デルトラ・クエストシリーズ
ティーン・パワーをよろしくシリーズ
フェアリー・レルムシリーズ
ロンド国物語シリーズ
チュウチュウ通りのゆかいななかまたちシリーズ
勇者ライと3つの扉シリーズ
スター・オブ・デルトラシリーズ
ジェニファー・ロウ名義
Verity Birdwood シリーズ

受賞歴

オーストラリア最優秀児童図書賞
オーストラリア首相文学賞
オーリアリス賞
Peter McNamara Convenors' Award

エミリー・ロッダの作品は、子供たちの想像力を刺激し、冒険心と好奇心を育む、魅力的な物語で溢れています。

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