エムリン・ヒューズ

エムリン・ウォルター・ヒューズ

エムリン・ウォルター・ヒューズ（Emlyn Walter Hughes, OBE）は1947年8月28日、イングランドのバロー＝イン＝ファーネスに生まれた元プロサッカー選手です。彼はディフェンダー及びミッドフィールダーとしてキャリアを築き、特にボランチのポジションで活躍しました。ヒューズは実力だけでなく、その愛らしい笑顔からも多くのファンから親しまれました。

サッカーの道へ

ヒューズは若い頃、父親の影響でラグビーをプレーしていましたが、1965年にブラックプールFCでプロサッカー選手としてのキャリアを始めます。彼の才能は早くから開花し、1967年には名監督ビル・シャンクリーによってリヴァプールFCに6500ポンドで移籍しました。この移籍が彼のサッカー人生に大きな転機をもたらします。

リヴァプールでの活躍

リヴァプールFCでは、665試合に出場し、49ゴールを記録するという素晴らしい成績を残しました。彼はクラブにおける初の欧州制覇など、多くのタイトル獲得に寄与し、チームの中心選手として活躍しました。また、彼は1970 FIFAワールドカップのイングランド代表メンバーにも選ばれています。

1974年からはトミー・スミスの後任としてチームのキャプテンに就任しましたが、これが原因でスミスとの関係が悪化してしまいます。それでも、1976-77シーズンにはチームをリーグ優勝に導き、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズカップ制覇を成し遂げました。彼のキャプテンシーは次のシーズンにも続き、リヴァプールの連覇に大きく貢献しました。

移籍と現役引退

しかし、1979年に膝を故障してからは出場機会が減少し、同年夏には90000ポンドでウォルバーハンプトンに移籍しました。その後、ロザラム・ユナイテッドFC、ハル・シティ、マンスフィールド・タウン、スウォンジーといったクラブを渡り歩き、1984年にサッカー選手としてのキャリアを終えました。

引退後の功績

ヒューズは引退後もその業績が高く評価され、故郷のバロー＝イン＝ファーネスには彼を讃える銅像が建立されています。彼は2004年11月9日に永眠しましたが、彼の功績はサッカー界において永遠に語り継がれていくことでしょう。

代表でのキャリア

ヒューズは1970年のワールドカップに選出されたものの、出場機会はありませんでした。しかし、1974年に新しく監督に就任したジョー・マーサーによってキャプテンに任命され、代表チームで26試合に出場し、通算62試合をプレイしました。

エピソード

ビル・シャンクリーはヒューズをクラブに引き入れる際、タクシーの運転手に対して「この少年が誰か知ってるか？ 未来のイングランド代表キャプテンだよ」と自信満々に語ったと言われています。実際にヒューズはその後、キャプテンとして名を馳せることになり、サッカー界において彼の名前は未来永劫輝かしいものとなるのです。

もう一度検索