エモーショナル・トイ

エモーショナル・トイ

エモーショナル・トイは、ナムコ（現バンダイナムコエンターテインメント）が1985年から1987年にかけて展開した玩具シリーズです。独自のデザインと機能性を持つこれらの玩具は、当時の子供たちに新しい遊びの体験を提供しました。このシリーズは、ナムコットブランドの一環として販売されています。

ラインナップ

エモーショナル・トイには、全部で5種類の玩具がラインナップされています。各アイテムは、特定のキャラクターを基にしており、それぞれ独自のセリフを持っていました。ここでは、各商品について詳しく紹介します。

1. はげまし人形 龍馬くん

1985年10月25日に発売されたこの人形は、価格は2,300円（税別）でした。坂本龍馬をモチーフにしたデザインは、穴田悟によって手がけられました。この玩具は、腰に差した刀を引くことで、4種類のセリフをランダムで発声する機能を備えています。たとえば、「小さな事にこだわってちゃいかんぜよ!」といったセリフで、子供たちにメッセージを伝えます。

このシリーズの中でも特に人気があり、1996年には英会話トレーニングソフト『龍馬くん太平洋を渡る』がリリースされました。また、2009年にはNHK大河ドラマ『龍馬伝』を受けて復刻された際には、名称が「励まし人形 りょうまくん」に変更され、サイズや発声機構も改良されました。

2. べらんめい人形 がんこ職人

1986年10月18日に発売されたこの玩具も、価格は2,300円（税別）です。昔気質の江戸っ子をイメージしたストックキャラクターであり、同じく穴田悟によってデザインされました。墨壺を引っ張ることで、4種類のメッセージをランダムに発声します。

3. 静寂石

1987年11月5日に発売された静寂石は、3,900円（税別）の価格で、無音状態になると森の音が流れるという独特の機能を持っていました。この玩具は、ストレス解消やリラクゼーションを目的として設計されています。

4. 恋のトリコどーる

同じく1987年11月5日に発売されたこのシリーズは、各2,300円（税別）で販売されており、天使や悪魔、オバケなど4種類のキャラクターがあります。これらの人形は、持ち上げることで心臓の鼓動のような振動を感じることができるユニークな特性を持っています。

5. ワギャナイザー

最後に、1987年11月5日に発売されたワギャナイザーは、価格4,800円（税別）です。この玩具はエレメカタイプで、外部の音声を録音し引き金を引くとその音声が再生される仕組みになっています。ファミコン用ソフト『ワギャンランド』のアイテムとしても知られています。

文化的影響

エモーショナル・トイは、ナムコの広報誌「NG」に連載されていた漫画『まけないくん』でカメオ出演を果たしたり、デーモン小暮のラジオ番組で紹介されるなど、当時の文化やメディアにも影響を与えました。また、特定のゲームやアプリにも登場し、新たな世代に知名度を広げました。スチルやサウンドボイスは、プレイステーション2用ソフト『NAMCO x CAPCOM』にも登場しました。

以上のように、エモーショナル・トイはそのユニークな個性と機能で多くのファンに愛され、ナムコの歴史においても重要な位置を占めています。

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