エランディオ

エランディオ（Erandio）

エランディオは、スペインのバスク自治州に位置するビスカヤ県の基礎自治体で、ビルバオ都市圏の一部を構成しています。コマルカ・デル・グラン・ビルバオに含まれるこの地域は、さまざまな文化や祭事が色濃く残る場所です。

歴史的背景

エランディオの歴史は1381年に遡り、その後幾度もの歴史的出来事を経て現在に至ります。特に注目すべきは、1415年に発生したバンドス戦争での出来事です。この戦争中、王室代理官のサンタ・エルマンダが、カスティーリャ王の命令に従ってアストゥリアス地方のためにビスカヤ地方の小麦を収奪しました。地元住民の間では反発の声が上がるも、反乱は失敗に終わり、小麦の搾取は続くという結果となりました。このような歴史的事件は、エランディオの地域社会に深い影響を与えました。

地区と人口

エランディオには複数の地区が存在し、それぞれ異なる特色を持っています。主な地区は以下の通りです：

• - アルサガ・オ・デシエルト：人口10,764人。エランディオの庁舎が位置しています。
• - アストゥラブドゥア：人口10,509人。
• - ラ・カンパ・デ・エランディオ：人口1,301人。
• - アリアガ：人口559人。
• - ゴイエリ：人口572人。
• - ルチャーナ＝エネクリ：人口532人。
• - アスア＝ラウロエタ：人口353人。

これらの地区は、それぞれが独自の共同体を形成し、地域の歴史や文化を色濃く反映しています。

祭りとイベント

エランディオでは、毎年多くの祭礼が行われ、地域の守護聖人を称える行事が中心となっています。特に、8月10日、8月28日、コルプス・クリスティの日に行われる自治体の祝日は大変重要です。また、「ムシカレ」と呼ばれる路上音楽祭も人気で、アルツァガやアストゥラブドゥアの地区を音楽バンドが演奏しながら行進します。このイベントはもともと近隣のレイオアで始まったもので、地域の人々に愛され続けています。2013年以降はエランディオでのみ開催されています。

交通アクセス

エランディオは、ネルビオン川のビルバオ河口の右岸に位置しており、周辺の自治体との交通アクセスも便利です。近くにはビスカイバス（バス路線）があり、ネルビオン川を遡るとビルバオ市に到達します。また、自治体内にはメトロ・ビルバオのL-1ラインが通っており、ルチャーナ駅、エランディオ駅、アストラブドゥア駅の3つの駅が設置されています。さらに、ビルバオ河口の対岸にあるバラカルドとは連絡船により接続されています。

政治と著名な出身者

エランディオからは、政治家のラモン・ルビアル（スペイン社会労働党党首、バスク自治州議会議長）や俳優のアレックス・アングロ、さらにはサッカー選手テルモ・サラ（ラ・リーガ得点王6回）やルイス・マリア・エチェベリア（元スペイン代表選手）など、多くの著名人が輩出されています。彼らの影響は地域の文化や社会にも色濃く残っています。

このように、エランディオは豊かな歴史、文化、交通の利便性などが融合した、多彩な生活環境を提供する地域です。

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