テルモ・サラ

テルモ・サラのサッカーキャリア

テルモ・サラ(Telmo Zarra)は、1921年1月20日にスペインのビスカヤ県エランディオに生まれた優れたサッカー選手です。彼はFWとしてプレーし、プリメーラ・ディビシオンでの通算251得点は歴代3位の記録として知られています。また、コパ・デル・レイにおいては81得点を挙げ、これは大会史上最多の記録です。

幼少期と家族

テルモは、父親テルモ・サラオナンディアのもとで育ちました。父親は技師であり、アスア駅の駅長を務めていました。彼は10人兄弟の中の7番目として生まれ、兄のトマスとドミンゴも同じくサッカー選手として名を馳せていましたが、ドミンゴはスペイン内戦で命を落としました。サラは1937年にSDエランディオ・クラブとプロ契約を結び、1939年にはトップチームでデビューを果たしました。

クラブでの成功

1940年、サラはビスカヤ県最大のクラブ、アスレティック・ビルバオに移籍しました。彼は1940年9月29日のバレンシアCF戦でプロデビューし、印象的にチームの2得点すべてを記録しました。その後、1941-42シーズンには兵役に就くため一時的にクラブを離れましたが、1942-43シーズンにはクラブをコパ・デル・レイ及びプリメーラ・ディビシオンでの優勝に導きました。

1955年までビルバオに在籍し、彼はリーグで通算251得点を達成しました。これにより、彼は6度のピチーチ賞を受賞し、特に1950-51シーズンには30試合で38得点を挙げ、その記録は長らく歴史的なものとされました。実際には、彼の記録は後にリオネル・メッシなどの選手に更新されるまで50年間保持されました。

代表としてのキャリア

テルモはスペイン代表としても活躍し、20試合で20ゴールを挙げました。特に1950年に開催されたFIFAワールドカップ・ブラジル大会では、イングランド戦で決勝点を挙げ、チームを4位へと導く重要な役割を果たしました。この成績は2010年ワールドカップまでスペインの最高位として記録されていました。また、1951年2月18日の試合では4得点を挙げるなど、彼のゴールスコアリング能力は際立っていました。

引退後の生活

1955年にビルバオを離れた後、サラはSDインダウチュとバラカルドCFでのシーズンを経て、34歳で現役を引退しました。その後はスポーツ店やレストランを経営し、地域のスポーツシーンにも貢献しました。2006年1月24日、彼は心臓発作で85歳で亡くなりました。彼の死後、スペインのスポーツ新聞マルカは彼の名を冠したサラ賞を創設し、シーズン最多得点を挙げたスペイン人選手に贈ることとなりました。

テルモ・サラの歴史は、サッカーの世界における不朽の記録と彼の卓越したプレーによって彩られています。その功績は、今なお多くのサッカーファンの記憶と心に刻まれています。

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