エリック・モングレインとは？意味をやさしく解説

エリック・モングレイン：ラップタッピング奏法の革新者

エリック・モングレイン（Erik Mongrain、1980年4月12日 - ）は、カナダ・モントリオール出身の作曲家でありギタリストです。彼の名前を世界に知らしめたのは、ギターを膝の上に水平に置き、両手の指で叩くように演奏する「ラップタッピング」という独自の奏法です。独学で音楽の道を切り開いたモングレインは、インターネットを積極的に活用することで、自身の音楽を世界中に広めています。

音楽への目覚めと独学での探求

14歳からギターを始めたモングレインは、当初スポーツに熱中する少年でした。しかし、次第にギターの魅力に惹かれ、耳で音楽を聴きながら独学でギターを習得していきます。最初に触れたのはエレクトリックギターでしたが、ヨハン・ゼバスティアン・バッハの作品に触れたことをきっかけに、クラシックギターやアコースティックギターへと傾倒していきました。楽譜の読み方も独学で習得し、作曲も始めるなど、音楽に対する探求心は留まることを知りませんでした。

メタリカ、ジミ・ヘンドリックス、カート・コバーンなどの影響を受けながらも、カナダのフィンガースタイル・ギタリスト、ドン・ロスの作品との出会いが、モングレインの音楽性を大きく方向づけました。彼はロスとの出会いを「僕は新たな発見をした。ついに自分の居場所を見つけたんだ」と語っています。

ラップタッピング奏法との出会い

その後、モングレインはアメリカのギタリスト、マイケル・ヘッジスの影響を受け、ラップタッピング奏法を試み始めます。この奏法は、ギターを膝の上に寝かせ、両手の指で弦を叩くという独特なスタイルで、モングレインの音楽に革新をもたらしました。

2001年には、スペインのエル・パイス紙で、グラナダで路上ライブを行うモングレインの姿が紹介されています。記事では、彼を「伝統的な手法ではなく、キーボードのようにアコースティック・ギターを膝の上に置いて演奏する」若者として紹介し、そのユニークな奏法と音楽性が高く評価されています。

世界を舞台にした活動

モングレインは、アメリカ、カナダ、イギリスなど世界各地でライブ活動を展開しています。路上ライブからキャリアをスタートさせた彼は、コンサートやテレビ出演に加え、現在も路上や地下鉄構内での演奏を続けています。

彼の音楽は、ランス・トランブルが始めたエベレスト・ピース・プロジェクトのドキュメンタリー映画のサウンドトラックにも使用されています。また、北米最大のフランス語新聞であるモンレアル紙の取材を受けたり、ギター製造会社ギルドのカタログ表紙を飾るなど、メディアへの露出も増えています。

2006年 12月には、フルアルバム『Fates』を自身のウェブサイトでリリース。2007年にはCD版も発売されました。2007年5月には、NHK BS-2の番組『世界音楽遺産』でゴンチチの取材を受け、モントリオールの街並みや聖ヨセフ礼拝堂での演奏が紹介され、日本でも大きな注目を集めました。

ヨーロッパツアーやiVideosongsダウンロード用のビデオクリップ撮影など、精力的な活動を続けるモングレインは、同年12月、NHKの番組での縁から、ゴンチチのライブにゲストとして参加するため初来日を果たします。滞在中には、ライブハウスやタワーレコードでのライブも行い、日本のファンを魅了しました。

エリック・モングレインは、独学で培った音楽性と革新的な奏法で、ギター音楽の新たな可能性を切り開いています。彼の音楽は、国境を越えて多くの人々に感動を与え続けています。

エリック・モングレイン

エリック・モングレイン：ラップタッピング奏法の革新者

音楽への目覚めと独学での探求

ラップタッピング奏法との出会い

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