エルネスト・ルナン (装甲巡洋艦)

エルネスト・ルナン (装甲巡洋艦)

エルネスト・ルナンは、フランス海軍に属する装甲巡洋艦として設計されました。元はレオン・ガンベタ級の改良型であり、艦名は著名な思想家のエルネスト・ルナンに由来しています。この艦は、速力向上のために全長が約12メートル延長され、動力も強化されています。その結果、搭載されたニクローズ式水管缶は42基に増加し、煙突の本数も当初の4本から6本に増えました。

艦形の特徴

この艦は、高い乾舷を持つ長船首楼型船体を採用しており、外洋での航行において優れた性能を発揮します。艦首には、19.4センチメートルの連装主砲塔が1基配置されており、艦橋の構造は大型化されて箱型となっているため、視認性が高い設計になっています。また、艦橋の上には簡略化されたミリタリー・マストが搭載されており、その頂部には見張り所と探照灯台が設置されています。

艦橋の背後には前述の通り、6本の煙突が立っています。艦の蒸気機関やボイラー室は前後に分けられた配置で設計されているため、3番煙突と4番煙突の間は広がりがあります。この間に四角形の通風筒とグース・ネック型クレーンが設置され、艦の操作性を向上させています。

船体と武装

煙突の周囲は艦載艇の収納スペースとなっており、2番煙突の両側には艦載艇用の揚収クレーンが片舷に2基ずつ、計4基配置されています。艦の後部には簡易的な単脚檣が立ち、その後には再び19.4センチメートルの連装主砲塔が1基設置されています。副砲に関しては、16.3センチメートルの単装砲塔が12門用意されており、船体の中央部に等間隔で配置されています。これにより、片舷にそれぞれ6基ずつ、合計12基の副砲が備えられています。

参考文献

この艦についての詳しい情報は、海人社の「世界の艦船増刊第50集 フランス巡洋艦史」に多くの資料が記載されています。

関連項目

エルネスト・ルナンに関連する情報は、フランス海軍艦艇一覧や装甲巡洋艦の項目でも確認できます。さらに、「エルネスト・ルナン」のスペックや写真が掲載されている英語のページも参考になるでしょう。

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