エルマー・ファッド

エルマー・ファッド：ルーニー・テューンズのドジで憎めないハンター

エルマー・J・ファッドは、世界的に有名なアニメシリーズ『ルーニー・テューンズ』に登場する、人気キャラクターの一人です。彼は、ずる賢いウサギ、バッグス・バニーの宿敵として知られており、常にバッグスを捕まえようとしますが、その度に失敗に終わります。

エルマーの誕生と初期

エルマーは、当初『エッグヘッド』という名前で、1937年の短編アニメ『エッグヘッド登場』に初登場しました。細長い鼻と緑色の服装が特徴的なキャラクターでしたが、その後、1937年の『赤頭巾ちゃんと狼』で現在の名前と、風船のような小さな鼻に変更されました。初期のエッグヘッド時代には、ダフィー・ダックとの共演も見られます。

バッグス・バニーとの出会い

エルマーとバッグス・バニーの因縁は、1940年の『カメラはもうこりごり』で始まりました。この作品で、エルマーは熱狂的なハンターとして描かれ、おなじみの二連式散弾銃を携えてバッグスを追い詰めます。しかし、バッグスの機転と策略の前に、いつも失敗し、コミカルな場面を生み出します。エルマーのドジで間抜けな性格は、この頃から確立されていきました。

エルマーの個性

エルマーは、一見すると気の強いハンターのようですが、実際は非常に臆病でドジな性格です。彼の特徴的な癖として、原語版ではRの発音をWに変えてしまうことが挙げられます。有名な例として、“Rabbit”を“Wabbit”と発音する点が挙げられます。日本語吹き替え版では、サ行をハ行で発音したり、ラ行をア行で発音するなど、独特の訛りが特徴的です。

多彩な活躍

エルマーは、『ルーニー・テューンズ』シリーズを通して、数多くの短編アニメやテレビスペシャルに出演してきました。1970～80年代にはテレビスペシャルへのカメオ出演、また『ロジャー・ラビット』など他の作品にも登場しました。さらに、『タイニー・トゥーンズ』では学校の先生役として、また『スペース・ジャム』ではTune Squadのメンバーとして、そして『ルーニー・テューンズ:バック・イン・アクション』では悪役としてなど、様々な役割を演じています。

印象的なエピソード

『どったのセンセー?』では、エルマーは大スターとして描かれ、新しいパートナーを探しているという設定です。彼はバッグスをスカウトしますが、観客には全くウケません。しかし、エルマーがライフルをバッグスに向けた瞬間、バッグスが「どったのセンセー?」と言ったことで大ウケするという、エルマーとバッグスの関係性を象徴するようなエピソードです。『エルマー バニーになる!?』では、洗脳されてウサギになってしまうという、非常にユニークな展開を見せます。

エルマーの声優陣

エルマー・ファッドは、長年にわたって多くの声優によって演じられてきました。エッグヘッド時代を含めると、その数は非常に多く、アメリカではアーサー・Q・ブライアン、メル・ブランク、ビリー・ウェストなどが、日本語吹き替えでは富田耕生、八代駿、増岡弘、長島雄一（現：チョー）など、多くのベテラン声優がエルマーの声を演じています。それぞれの声優による個性的な演技が、エルマーというキャラクターにさらなる魅力を与えています。

まとめ

エルマー・ファッドは、そのドジで間抜けな性格、そしてバッグス・バニーとのコミカルなやり取りで、世界中の観客を魅了してきたキャラクターです。彼の長年にわたる活躍は、『ルーニー・テューンズ』シリーズの歴史と人気を語る上で欠かせない存在であり続けています。彼のコミカルな姿は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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