エンシノ (ロサンゼルス)

エンシノ (Encino) の概要

エンシノは、カリフォルニア州ロサンゼルス市にある地区で、サンフェルナンド・バレーの南部に位置し、周囲をサンタモニカ山脈に囲まれています。地名の由来は、もともとはランチョ・ロス・エンシノという位置にあり、スペイン語で「常緑」を意味する言葉から来ています。1834年初頭、カリフォルニアでの布教活動が世俗化された結果、ミッション・インディアンからメキシコ政府に土地が譲渡され、その中の一区画としてエンシノが形成されました。

地理

エンシノの地理的位置は非常に恵まれており、西側にはターザナ、北側にはセプルベダ・ダム・レクリエーション・エリア、東側にはシャーマン・オークス、南側にはロサンゼルス市水道電力局の貯水場が隣接しています。また、この地区の境界は、南にはマルホランド・ドライブ、西にはリンドレー通り、北にはビクトリー通り、東側にはサンディエゴ・フリーウェイによって形成されています。主要な通りには、ヴェンチュラ、マグノリア、バーバンク通りなどがあり、活動の拠点として利用されています。

人口統計

2000年の国勢調査によれば、エンシノには約40,946人が居住し、人口密度は1平方マイル当たり約3,865人です。人種構成は主に白人が89.90%を占め、続いてアジア系が4.38%、そしてヒスパニックやラテン系の居住者は4.62%です。年齢別では、18歳以下が約18.25%、64歳以上が約20.08%を占めており、多様な年齢層が共存する地域となっています。2009年のデータでは、人口は41,905人、年収の中央値は78,529ドルに達しています。

経済

エンシノの経済は主に医療、社会事業、専門職（会計、金融、不動産、法律など）に基づいて成り立っています。エンシノ・ターザナ広域医療センター病院がその中核的役割を果たしており、地域内にはおよそ3,800の企業が存在して約27,000人を雇用しています。年間の給与支払い総額は約14億ドルで、経済の発展が伺えます。また、エノキフィルムUSAの本社もこの地区に位置し、地域経済に寄与しています。

メディア

エンシノには地域に根ざしたコミュニティー新聞『エンシノ・サン』が存在しており、地元の情報を提供する重要な役割を果たしています。

文化

エンシノの文化は多彩であり、特にジャズ音楽が盛んでした。1949年から1952年にかけて、「ショータイム」というクラブでは月曜日の夜にジャムセッションが行われ、多くの才能あるミュージシャンが集まりました。名の知れたトランペッターのメイナード・ファーガソンやウエスト・コースト・ジャズの影響力を持ったミュージシャンたちがここから巣立っていきました。さらに、当時の人種差別の問題についても、音楽がどのように影響を受けていたのかが指摘されています。このように、エンシノは歴史的にも文化的にも重要な位置を占める地区なのです。

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