エンタの味方!

エンタの味方！

『エンタの味方！』は、TBSテレビで2007年4月5日から2009年3月26日まで、毎週木曜深夜に放送されていた関東ローカルのバラエティ番組です。この番組は、芸人たちがエンターテイナーとしてのスキルを磨くことを目的とした「エンターテイナー育成学校」というコンセプトで制作されました。

番組の概要

番組は、2007年4月に『E娘!』の後番組としてスタートしました。初期のコンセプトは、芸人たちがTBSのエンタメ情報を教材にプレゼンテーションを行い、トークスキルを向上させるというものでした。番組は2期に分かれており、それぞれ異なるMCと出演者が登場しました。

第1期（2007年4月～2008年4月）

第1期では、芸人たちがエンタメ情報をプレゼンテーションするだけでなく、特定のテーマに沿ったコント「自由研究」も披露しました。これらのプレゼンテーションやコントを評価するのは、水着姿の女性聴講生2名です。聴講生は、プレゼン中に「行く（欲しい）ボタン」を押して興味を示し、総合評価は星の数で表されました。満点は3つ星（後に6つ星）で、0.5星刻みで評価されました。最も評価の高かった芸人コンビには、「ワンダーロープ」というご褒美が与えられ、聴講生が縄跳びをするという内容でした。番組開始当初は、ボタンを押すことで豪華商品と交換できる制度がありましたが、MCが西田真生に交代した後はこの制度はなくなりました。

模倣番組宣言

番組タイトルからも分かるように、この番組は日本テレビの『エンタの神様』を意識しており、初回放送でMCの豊田綾乃が「パクリです」と認めています。「行く（欲しい）ボタン」はフジテレビの『トリビアの泉』の「へぇボタン」から、「どんだけ～ボタン」はTBSの『リンカーン』からの流用でした。また、プレゼンテーションの評価方法はTBSの『チューボーですよ!』を参考にしているとされています。MCの豊田は、他の人気番組に便乗して頑張りたいと発言しました。後任のMCを選ぶ際には、『明石家さんちゃんねる』を模倣して一般公募が行われ、西田真生が選ばれました。西田はこの番組出演をきっかけに、TBS関連の芸能事務所に移籍しました。

聴講生とご褒美

当初、聴講生は番組が公募した「エンターテイメントに関心のある現役女子大生」で、普段着や番組が用意した衣装で登場していましたが、水着姿で出演する回もありました。中には芸能事務所に所属している人もいました。例外として、アダルトビデオに出演する女優や「ミスマガジン2007」の受賞者も出演しました。ご褒美は、初期には聴講生が水着に着替えて、芸人と良い思いをする「パラダイスタイム」（後に「ワンダータイム」）という内容でした。アダルトビデオ女優が出演した回では、芸人が彼女たちの「ある部分」を見て興奮していました。しかし、「ミスマガジン」の受賞者や一部の聴講生は、このご褒美を拒否しました。

初代MC・豊田綾乃

初代MCの豊田綾乃は、白衣姿で登場し、芸人たちに「サディスティック」な態度で接していました。オープニングでは毎回のように芸人たちに無茶振りをしていました。特に、お笑いコンビ「流れ星」に対しては、コンビ名を略して呼んだり、他のコンビと交代させるような発言をしたりしていました。また、ハマカーンの神田に対しては、彼の姉が神田うのであることをネタにしていました。豊田は、自身の「できちゃった結婚」を理由に番組を降板しましたが、最後の出演回では、芸人たちがアカペラで即興ソングを披露し、彼女を送り出しました。

第2期（2008年4月～2009年3月）

2008年4月24日から、出演者を一新して番組は再スタートしました。3代目MCには川村ゆきえが登場し、髭男爵を「ヒゲダン」、マシンガンズを「MG」、三拍子の高倉陵の離婚ネタをいじるなど、独自のキャラクターを発揮していました。番組内で川村は、1期生よりも視聴率が低下していると危機感を訴える場面もありました。聴講生の席は当初空席でしたが、5月に宇戸しおりが応募し、番組で芸能界デビューをサポートする企画がスタートしました。宇戸は、写真週刊誌『FLASH』でグラビアデビューを果たし、その後番組を卒業しました。その後、鈴木咲が聴講生として登場し、グラビア掲載後番組を卒業しました。しかし、その後、宇戸と鈴木は再び番組に復帰し、山崎真実もゲスト聴講生として出演しました。第2期では、川村ゆきえが、キャスティングで三拍子とオードリーで迷ったと発言しました。

第1期との変更点

第2期では、プレゼンテーションの評価方法とご褒美の内容が変更されました。「行く（欲しい）ボタン」は廃止され、川村、宇戸、鈴木ら聴講生がプレゼンを比較して、その週の優秀者を決定する方式になりました。ご褒美は、聴講生不在期間は行われず、宇戸が聴講生を務めていた時期には、川村の写真集を参考に、聴講生がポーズを決め、優秀な芸人がカメラマンとして撮影する「アイドルリング!!!」という企画が行われました。鈴木咲の時は、芸人が鈴木にギャグを伝授する企画が行われました。

最終回

番組は、当初2期生が3月で卒業し、4月以降も番組を継続する予定でしたが、番組の打ち切りが決定しました。最終回では、髭男爵が年間最優秀コンビに選ばれ、川村ゆきえから「100万円相当のキス」のご褒美が与えられました。山田ルイ53世が頬へのキスに不満を表明し、川村に詰め寄るという一幕もありました。

番外編

番組では、通常の放送を休止して、特定のテーマを取り上げた番外編も放送されました。

出演者

第1期

MC:
豊田綾乃（TBSアナウンサー、初代MC）
西田真生（2代目MC）
第1期生の芸人たち:
ハマカーン
キャン×キャン
流れ星
ナレーション:森一丁

第2期

MC:川村ゆきえ
第2期生の芸人たち:
三拍子
髭男爵
マシンガンズ
聴講生:
宇戸しおり
鈴木咲
山崎真実
ナレーション：宮川美保

スタッフ

企画・演出：ピッコロきど
構成：ISSEI★、清隼一郎、山川俊司、清水寛生
アシスタントディレクター：田崎貴裕、神澤里江、秋元雄太、真珠王子
ディレクター：金澤忠延、吉住理、横山敦士、坂口秀作、若菜久利、中島彰人、大野寿之
アシスタントプロデューサー：小池綾子
制作プロデューサー：茂木邦彦
プロデューサー：長生啓（TBS）
制作協力：第2学区
製作：TBS

DVD

番組関連のDVDが多数リリースされています。

関連項目

爆笑オンエアバトル（NHK総合テレビ） - 第1期生と第2期生の芸人たちが出演していました。

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