エンリケ・ピエレット

エンリケ・ピエレット・エイランドは、1994年12月15日にアルゼンチンのコルドバで生まれた、プロフェッショナルラグビーユニオン選手である。身長186cm、体重122kgという堂々たる体格を誇り、フォワードの最前線、プロップ（PR）としてピッチに立つ。現在はフランスのプロD2リーグに属するプロヴァンス・ラグビーの一員として活動している。

彼の才能は早くから認められ、ユース世代ではU20アルゼンチン代表チームでプレーした経験を持つ。シニアレベルでは、アルゼンチン代表「ロス・プーマス」の一員として国際舞台でのキャリアを積んできた。2025年1月現在、代表キャップ数は30を数え、これは彼の経験と貢献度を示している。特に、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップでは、アルゼンチン代表スコッドに選出され、世界の強豪を相手にプレーする貴重な経験を積んだ。このワールドカップでの出場は、彼のキャリアにおいて重要な節目となった。

ピエレットのプロキャリアは、故郷アルゼンチンのクラブ、コルドバ・アトレティコで始まった。ここで基礎を築いた後、南米のトップチームであるハグアレスに移籍。スーパーラグビーというハイレベルな環境でプレーし、才能をさらに開花させた。2019年には、新たな挑戦を求めイングランドへ渡り、プレミアシップ屈指の強豪であるエクセター・チーフスに加入した。ここでは短期間の所属ながら、タフなイングランドリーグで経験を積んだ。翌2020年にはスコットランドへ移籍し、ユナイテッド・ラグビー・チャンピオンシップに参加するグラスゴー・ウォリアーズの一員となった。グラスゴーでは複数シーズンにわたりプレーし、チームの重要な戦力として活躍した。その後、南半球に戻り、オーストラリアのシドニーを拠点とするスーパーラグビーチーム、ワラターズに加わった。スーパーラグビー・パシフィックの舞台で再びプレーした後、2024年には再びヨーロッパへ。フランスのプロD2リーグに所属するプロヴァンス・ラグビーとの契約を結び、現在に至る。プロヴァンスでは、チームのスクラムを支える要として期待されている。

エンリケ・ピエレット・エイランドは、アルゼンチン、イングランド、スコットランド、オーストラリア、そしてフランスと、世界各国のトップレベルリーグで経験を積んできた稀有な経歴を持つプロップである。その国際色豊かなキャリアは、彼の適応力と高い技術力の証と言えるだろう。アルゼンチン代表としても活躍し、ワールドカップ出場経験もある彼が、今後プロヴァンス・ラグビーでどのようなプレーを見せるのか、また再びアルゼンチン代表として国際舞台に立つ機会があるのか、注目が集まっている。

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