エンレイ

エンレイ（紫レイ）歌手としてのキャリア

1976年、中国江西省景徳鎮生まれのエンレイ（旧芸名）は、類まれな歌唱力で知られる歌手です。高校時代には中国政府主催のコンテストで優勝するなど、早くからその才能を発揮していました。日中文化交流団の一員として来日公演に参加した経験も持ち、その後、人民解放軍音楽院に入学。さらに、日本のレコード会社主催オーディションで優勝を果たし、本格的な音楽活動を開始します。北京、上海、広州といった中国の大都市で活躍し、オリジナル曲『流星雨』は北京ラジオチャートで1位を獲得するなど、大きな成功を収めました。

日本での活動とブレイク

2005年、日本での活動を本格化させ、テレサ・テン没後10周年に当たる5月8日、彼女の追悼曲『永遠のひと』で日本デビューを果たしました。その後は、音楽活動の幅を広げ、琉球ディスコへの参加や『Rock in Japan』『サマーソニック』といった大型音楽フェスティバルへの出演など、精力的に活動します。河口恭吾主宰の『地球兄弟プロジェクト』にも沖縄DIAMANTESと共に参加し、九州全県を回る日中友好ソロコンサートでは、約2万人を動員するなど、高い人気を博しました。

CMソングへの起用も多く、サントリー烏龍茶のCMでは『ペッパー警部』『ラムのラブソング』（いずれも中国語カバー）を担当。みずほ銀行のCMソング『Happy bank day to you』（井上真央主演）も歌唱するなど、その活動は多岐に渡ります。テレビドラマ『李香蘭』（上戸彩主演）では劇中歌を担当するなど、女優としての顔も持ち合わせています。

テレサ・テンへのオマージュとメジャーデビュー

2007年には、東京日生劇場などでの舞台『何日君再来』でテレサ・テン役を演じ、26公演全てに出演。この舞台のテーマ曲を含む会場限定アルバムもリリースしました。マルシア、アグネス・チャンらと共演したテレサ・テン・トリビュートコンサートにも出演するなど、テレサ・テンへの深い敬意と、その音楽への貢献を示しました。

2010年11月3日、作詞家・荒木とよひさの総合プロデュースによるシングル『テレサの羽根／時の流れに身をまかせ〜パート2〜』で、ポニーキャニオンより日本メジャーデビュー。荒木とよひさ氏と共に台湾のテレサ・テンの墓前に参拝し、歌を通してアジアの架け橋になることを誓いました。同年12月には『テレサの羽根』が有線リクエストチャートの演歌部門と歌謡曲部門でW1位を獲得する快挙を達成。全国各地で『テレサの羽根〜エンレイ・コンサート』を開催し、大きな成功を収めました。

コンサートツアーとアルバムリリース

その後も精力的に活動を続け、2010年から2012年にかけては、荒木とよひさ氏の総合プロデュースによるMIN-ON『テレサの羽根・エンレイコンサート』で全国ツアー100回公演を達成。2011年にはファーストアルバム『テレサの羽根〜ふたつめの伝説〜』、2012年にはセカンドアルバム『悲しみを幸せに…』、2013年にはサードアルバム『テレサ・テントリビュート』をリリースするなど、着実に音楽活動を展開しました。

2013年には、台北アリーナで行われたテレサ・テン生誕60周年のトリビュートコンサートにも参加するなど、国際的な舞台でも活躍を見せました。五木ひろしの芸能生活50周年記念コンサート（台北アリーナ）にゲスト出演するなど、日本の演歌界との交流も深めています。

紫レイへの改名と現在

2019年にはニューシングル『グッドバイ・モーニング』をリリース。そして2020年、メジャーデビュー10周年を機に、芸名を「紫レイ」へと改名しました。同年11月には新曲『Last love for you～最後の愛を～』をリリースし、東京・西麻布の霞町音楽堂でオンラインライブを開催しました。現在も、テレビ番組への出演や、音楽活動を通して、その才能を遺憾なく発揮し続けています。

ディスコグラフィー

エンレイ（紫レイ）は、数多くのシングル、アルバムをリリースしており、その音楽作品は彼女の幅広い音楽性を示しています。詳細なディスコグラフィーは、公式サイトなどで確認できます。

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