エヴァルト・フリードリヒ・フォン・ヘルツベルク

エヴァルト・フリードリヒ・フォン・ヘルツベルク伯爵

エヴァルト・フリードリヒ・フォン・ヘルツベルク伯爵は、1725年にロティンで誕生したプロイセン王国の著名な政治家です。彼の父親はカスパール・デトロフ・フォン・ヘルツベルクであり、若い頃から古典学や歴史に興味を持ちました。1739年、シュテッティンのマリエンシュティフツギムナジウムで学び、1742年にはハレ大学に進学して法理学を専門にしました。1745年に法学博士の称号を得るとともに、歴史や哲学の領域にも興味を示しました。

彼の博士論文「Jus publicum Brandenburgicum」は当時のブランデンブルクに対する批判が含まれていたために出版されることはありませんでしたが、これは彼の後の政治活動にも影響を与えることとなりました。公務員としてのキャリアをスタートし、最初は公文書局に入職、その後外務省に転籍し、1763年にCabinetsminister（閣僚）としてプロイセンの外交政策を推進しました。

政治家としての影響

七年戦争が勃発した1756年、ヘルツベルクは政治的な著作を発表し、プロイセンがウィーンの宮廷に対抗する意図を持っていた理由を探求しました。757年のコリンの戦いでの敗北後は、ポメラニア州で防御を強化し、重要な要塞に兵を集めました。彼は1762年のスウェーデンとの講和や、1763年のフベルトゥスブルク条約締結にも貢献し、プロイセンの外交方針に多大な影響を及ぼしました。

戦後も外交政策に積極的に取り組み、1772年の第一次ポーランド分割や1778年のバイエルン継承問題についての交渉にも参加しました。彼はまた、1784年に君侯同盟を支持し、1785年にはプロイセン国王が帝国の制度を維持するために提案した同盟の動機についての文書を出版しました。その結果、彼はフリードリヒ2世の弟、ハインリヒ王子などの反対派を生むことになりました。

ヘルツベルクはプロイセンの外交政策において強い影響力を持ち、1786年には彼自身も伯爵に叙せられました。フリードリヒ2世の死後も、彼はフリードリヒ・ヴィルヘルム2世の下で外交政策に関与を続けましたが、時と共にその影響力は薄れていきました。

後の活動と外交政策の変化

1790年代初頭、ヘルツベルクはフリードリヒ・ヴィルヘルム2世との意見の不一致から徐々に疎遠となり、彼の外交政策への批判が手紙の中で明らかになると、1791年に罷免されることとなります。これは彼の政治キャリアの終焉を示す重要な出来事でした。以降も外交政策への関与を試みましたが、すべての試みは挫折し、王の信任を失ってしまいました。

文学の分野でも彼は1786年にベルリン・アカデミーの学芸員として活躍し、古ドイツ語と文化にも関心を示しました。彼の指導のもと、アカデミーにはドイツ語の文法書や辞書の編纂プロジェクトが設立されました。

家族と評価

マリア・フォン・クナイプハウゼンと結婚した彼でしたが、子供は生まれませんでした。1995年にベルリンで亡くなると、その率直で高潔な性格はブリタニカ百科事典においても評価されました。彼の理想主義が死後に現実化した点も認められています。ヘルツベルクは、プロイセンの外交政策の発展に多くの貢献をした重要な人物とされています。

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