エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー

ロッド・スチュワート『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』

ロッド・スチュワートが1971年に発表したサード・アルバム『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』は、彼のキャリアを代表する作品であり、音楽史においても重要な位置を占めています。このアルバムは、彼にとって初の全英・全米アルバム・チャート1位を獲得し、世界的な成功を収めました。

アルバムの背景と特徴

本作は、単に商業的な成功を収めただけでなく、ロッド・スチュワートの音楽性を確立した作品としても評価されています。彼独自のハードロック、フォーク、ブルースを融合させたサウンドは、このアルバムで完成の域に達しました。また、収録曲の多様性も魅力の一つで、自作曲だけでなく、ボブ・ディランやアーサー・クルーダップなどのカバーも収録されています。

収録曲について

アルバムは、Side 1とSide 2に分かれており、それぞれ個性的な楽曲が並んでいます。

Side 1
「エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー」：アルバムのタイトル曲であり、ロッド・スチュワートとロニー・ウッドの共作。彼の音楽的なルーツを感じさせる楽曲です。
「シームス・ライク・ア・ロング・タイム」：セオドア・アンダーソンのカバー。
「ザッツ・オール・ライト」：アーサー・クルーダップのカバー。
「アメイジング・グレイス」：トラディショナルの賛美歌。
「トゥモロウ・イズ・サッチ・ア・ロング・タイム」：ボブ・ディランのカバー。
Side 2
「リンク・ミュージック〜ヘンリーズ・チューン」
「マギー・メイ」：ロッド・スチュワートの代表曲であり、英米両国のシングル・チャートで1位を獲得。アコースティック・[[ギター]]とマンドリンの音色が印象的な名曲です。
「マンドリン・ウィンド」：ロッド・スチュワートの自作曲。
「アイム・ルージング・ユー」：ノーマン・ホイットフィールド、エディ・ホーランド、コーネリアス・グラントの作品。
「リーズン・トゥ・ビリーヴ」：ティム・ハーディンのカバー。

評価と影響

音楽評論家のStephen Thomas Erlewineは、allmusic.comにおいて本作を「アプローチを大きく変えることなく、ロッド・スチュワートは彼のハードロックとフォークとブルースの融合を完成させた」と高く評価しています。また、『ローリング・ストーン誌が選ぶオールタイム・ベストアルバム500』においては、172位にランクインしており、音楽史における重要性を示しています。

レコーディング・メンバー

ロッド・スチュワート - ボーカル、アコースティック・[[ギター]]
ロン・ウッド - ギター、ペダル・スティール、ベース
マーテル・ブランディ - アコースティック・[[ギター]]
マーティン・クイッテントン - アコースティック・[[ギター]]
イアン・マクレガン - オルガン
ピーター・シアーズ - ピアノ
アンディ・パイル - ベース
ダニー・トンプソン - ダブル・ベース
ミック・ウォーラー - ドラムス
ディック・パウエル - ヴァイオリン
レイ・ジャクソン - マンドリン
マギー・ベル - ボーカル
マテウス・ローズ - ボーカル
ジョン・バルドリー - ボーカル
* マデリン・ベル - ボーカル

『エヴリ・ピクチャー・テルズ・ア・ストーリー』は、ロッド・スチュワートの音楽的な才能と魅力を余すところなく表現した作品であり、時代を超えて愛される名盤です。

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