オオリュウキュウガモ

オオリュウキュウガモについて

オオリュウキュウガモ（大琉球鴨、学名: Dendrocygna arcuata）は、カモ目カモ科リュウキュウガモ属に属する鳥類であり、その特徴的な姿や鳴き声で知られています。

分布

オオリュウキュウガモは、主に熱帯および亜熱帯地域に分布しています。具体的には、オーストラリア、フィリピン、ボルネオ島、インドネシア、パプアニューギニア、さらには太平洋諸島などがその生息地域として確認されています。

亜種

この種は、3つの亜種に分類されています。これらは以下の通りです：
1. D. a. arcuata (Horsfield, 1824) - 英名: Indonesian Wandering Whistling Duck
- フィリピンからインドネシアにかけて生息しています。

2. D. a. australis (Reichenbach, 1850) - 英名: Australian Wandering Whistling Duck
- ニューギニア島南部、オーストラリア北部および東部に生息しています。

3. D. a. pygmaea (Mayr, 1945) - 英名: New Britain Wandering Whistling Duck
- ニューブリテン島（ビスマルク諸島）に分布します。

形態

オオリュウキュウガモは、長い首と脚を持ち、特徴的な外観をしています。その姿は、ガンとカモの中間のようにも見えます。頭部と首の後ろは暗色であり、胸には黒い斑点があります。羽衣は暗褐色で、全長はおおよそ54cmから60cm、体重は平均750グラムです。

生態

オオリュウキュウガモは、その大きな口笛のような鳴き声から、かつては「Tree Duck」と呼ばれていましたが、現在は新たに「Wandering Whistling Duck」という名称で知られています。この呼び名は、飛翔する際に翼から発せられる笛のような音に由来しています。

生息地

深いラグーンや氾濫原、またはダムなど、湿った環境に生息する傾向があります。また、水を好み、岸辺からはあまり離れない生活スタイルを持っています。優れた泳ぎと潜水能力を持ち、食物は主に草、スイレン、水草などの植物の他、時には昆虫や水中の脊椎動物も食べます。

繁殖

オオリュウキュウガモは、通常12月から5月の熱帯雨季に繁殖を行います。この期間中には、水辺の近くに生育する丈の高い草や安全な場所に巣を作り、6から15個の卵を産みます。繁殖の際には、特に周囲の安全性を重視して巣を構築します。

まとめ

オオリュウキュウガモは、独特な美しさと音色を持つカモ族の鳥です。当種の生態や習性についての理解が深まることで、今後の保護活動にも役立つことでしょう。

もう一度検索