オスティア

オスティアは、イタリアのラツィオ州、ローマ市第10区に位置する沿岸の町です。リド・ディ・オスティアやリド・ディ・ローマとも呼ばれ、テヴェレ川がティレニア海に注ぐ河口付近にあります。この地は、かつて古代ローマ時代に重要な港町として栄えた歴史を持ち、現在ではローマ市民にとって人気の海水浴場となっています。

歴史と変遷

オスティアは、ローマ市の分離集落（フラツィオーネ）であり、イタリア国内ではヴェネツィアのメストレと並び、人口の多いことで知られています。夏には、多くのローマ市民がこの地を訪れ、ビーチでのレジャーを楽しんでいます。人口は約85,000人で、活気のある地域です。

古代ローマの遺産：オスティア・アンティカ

町の北部には、古代ローマ時代の遺跡であるオスティア・アンティカがあります。ここはかつて海港都市として栄えましたが、テヴェレ川の土砂堆積により海岸線が後退し、現在では内陸部に位置しています。しかし、その遺跡は当時の繁栄を今に伝える貴重な遺産として、多くの観光客を魅了しています。紀元1世紀には、クラウディウス帝がテヴェレ川の対岸にオスティア港を建設するなど、ローマの外港として重要な役割を果たしていました。

交通アクセス

オスティアへのアクセスは比較的容易です。新市街の中心部には、近郊鉄道ローマ＝リード線のリド・チェントロ駅があり、ローマ市中心部のローマ・ポルタ・サン・パオロ駅から約30分で到着します。列車は、平日の昼間には1時間に4本、日曜日の昼間には1時間に2本運行しており、ローマ市内の地下鉄や近郊鉄道と同じ切符が利用可能です。

また、フィウミチーノ空港との間には、COTRAL社のバスが運行しています。バスは昼間に1時間に2本運行しており、空港からのアクセスも便利です。これらの交通手段を利用することで、ローマ市内や空港からオスティアへの移動がスムーズに行えます。

オスティアは、歴史的な遺跡と現代的なレジャーが融合した魅力的な場所です。古代ローマの歴史を感じながら、美しいビーチでリフレッシュすることができるこの地は、ローマを訪れる際にはぜひ訪れてみたい場所の一つと言えるでしょう。

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