ラツィオ州

ラツィオ州の概要

ラツィオ州（イタリア語: Lazio）は、イタリアの中部に位置する州で、州都はイタリアの首都ローマです。州全体の人口は約570万人であり、これはミラノを擁するロンバルディア州とナポリを持つカンパニア州に次いでイタリアで第3位の人口を誇ります。この地域は、その豊かな歴史と文化、目を見張る自然景観で知られています。

名称の由来

「ラツィオ」という名称は、古代の地名「ラティウム（Latium）」に由来し、これは「ラテン」とも関連しています。地名が示す通り、ラツィオ州は古代ローマとの深い結びつきを持っています。

地理

ラツィオ州はイタリア半島の中部に位置し、ティレニア海に面しています。州都ローマは、周囲の都市（ペルージャ、ペスカーラ、ナポリ、フィレンツェなど）からも容易にアクセス可能で、絶好の立地を誇っています。

隣接する州

ラツィオ州は以下の州と接しています:

• - ウンブリア州（北）
• - マルケ州（北東）
• - アブルッツォ州（東）
• - モリーゼ州（東）
• - カンパニア州（南東）
• - トスカーナ州（北西）

主要な都市

人口が6万人以上の都市は以下の通りです（2011年1月1日現在）

• - ローマ - 2,761,477人
• - ラティーナ - 119,804人
• - グイドーニア・モンテチェーリオ - 83,736人
• - フィウミチーノ - 70,985人
• - アプリーリア - 70,349人
• - ヴィテルボ - 63,597人
• - ポメーツィア - 61,106人

その他の主要都市には、チヴィタヴェッキアやティヴォリ、フロジノーネなどがあります。

歴史

ラツィオ州の歴史は、ローマの都市の歴史と密接に関連しています。紀元前2千年紀からこの地に住み着いたインド・ヨーロッパ語族の人々が多く、ラテン人やサビニ人などいくつかの民族が互いに影響を与え合いながら、この地域の文化を形作ってきました。紀元前5世紀から紀元前1世紀にかけて、ラテン人はローマの繁栄を築き上げ、他の民族との統合を進めました。

ローマ帝国の時代には、ラツィオ州は比較的安定した時代にありました。中世に入ると、カトリック教会が台頭し、教皇庁がローマを拠点に権力を強化していきました。この状況は、1870年にイタリア王国がローマを占領するまで続きました。

現代のラツィオ州

1870年10月6日、イタリア王国はローマを新たな首都としました。それ以降、ラツィオ州はイタリアの中心的な役割を果たしており、特に都市計画や交通インフラの整備が進められています。近年では、第二次世界大戦中の傷跡も癒され、住民の生活水準が向上しました。

文化と観光

ラツィオ州には、いくつかの世界遺産が存在します。たとえば、ティヴォリのヴィッラ・アドリアーナやサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂などがそれに該当します。また、娯楽・スポーツ面でも、プロサッカークラブや伝統的な料理（アマトリチャーナやカルボナーラなど）が特徴です。

交通とインフラ

ラツィオ州の主要空港には、ローマ郊外のフィウミチーノとチャンピーノがあります。フィウミチーノ空港はイタリア最大の国際空港の一つで、アリタリア航空などの国際キャリアも利用されています。

まとめ

ラツィオ州は、歴史的背景に根ざした魅力的な文化、都市、そして美しい風景が織りなす魅力的な地域です。訪れる際には、その豊かなリソースと独特の魅力をぜひ体感してみてください。

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