オズ・シリーズの一覧

オズシリーズの世界：魔法と冒険の物語

ライマン・フランク・ボームによって1900年に発表された『オズの魔法使い』(The Wonderful Wizard of Oz)を皮切りに、多くの作家によって紡がれてきた長編ファンタジーシリーズ、「オズ」の世界。その魅力的な物語と歴史を紐解いていきましょう。

ライマン・フランク・ボームによるオズ

ボーム自身は、オズを現実にある国として捉え、「オズ王室歴史研究家」を自称するほど、この架空の世界に深く関わっていました。彼の作品は、ドロシーやオズマ姫といった魅力的なキャラクターたちが織りなす冒険物語であり、不思議な生き物や魔法、そして独特のユーモアが特徴です。ボームは14作品を執筆し、これらの作品はアメリカ合衆国においてパブリックドメインとなっています。主な作品は以下の通りです。(邦題は佐藤高子訳によるハヤカワ文庫版)

1. 「オズの魔法使い」(The Wonderful Wizard of Oz, 1900年): シリーズの幕開けを飾る作品。カンザス州から竜巻によってオズへと飛ばされた少女ドロシーの冒険を描いています。
2. 「オズの虹の国」(The Marvelous Land of Oz, 1904年): ドロシーの新たな冒険が展開します。
3. 「オズのオズマ姫」(Ozma of Oz, 1907年): オズマ姫が登場する、シリーズの中でも重要な作品です。
4. 「オズと不思議な地下の国」(Dorothy and the Wizard in Oz, 1908年): ドロシーと魔法使いが再びオズで冒険を繰り広げます。
5. 「オズへつづく道」(The Road to Oz, 1909年): オズへの旅の物語。
6. 「オズのエメラルドの都」(The Emerald City of Oz, 1910年): エメラルドの都を舞台にした物語。
7. 「オズのつぎはぎ娘」(The Patchwork Girl of Oz, 1913年): ユニークなキャラクターが登場します。
8. 「オズのチクタク」(Tik-Tok of Oz, 1914年): 個性的なロボット「チクタク」が登場します。
9. 「オズのかかし」(The Scarecrow of Oz, 1915年): かかしが主人公の物語。
10. 「オズのリンキティンク」(Rinkitink in Oz, 1916年): 新しいキャラクター、リンキティンクが登場します。
11. 「オズの消えたプリンセス」(The Lost Princess of Oz, 1917年): 行方不明のプリンセスを探す冒険。
12. 「オズのブリキの木樵り」(The Tin Woodman of Oz, 1918年): ブリキの木こりが活躍する物語。
13. 「オズの魔法くらべ」(The Magic of Oz, 1919年): 魔法を巡る物語。
14. 「オズのグリンダ」(Glinda of Oz, 1920年): グリンダが主人公の物語。

ボーム没後、オズは続く

ボームの死後も、オズシリーズは他の作家によって続けられました。ルース・プラムリー・トンプソン、ジョン・R・ニール、ジャック・スノウ、レイチェル・R・コスグロース、エロイーズ・ジャーヴィス・マグローとローレン・マグロー・ワーグナーといった作家たちが、それぞれの作品でオズの世界をさらに広げていきました。 これらの続編も、ボームの作品と同様に、オズ独特のファンタジーと冒険、そして魅力的なキャラクターたちによって彩られています。それぞれの作家による独自の解釈やキャラクター、物語が展開しており、オズ世界の多様性を感じることができます。

これらの作品を通じて、オズは単なる架空の国ではなく、時代を超えて愛され続ける、普遍的なファンタジーの世界として確立しました。 魔法使い、かかし、ブリキの木こり、そしてドロシーたちの冒険は、読者に夢と希望を与え続け、これからも多くの人々に愛されるでしょう。 インターネットアーカイブやProject Gutenbergなどで、これらの作品を閲覧することができます。

まとめ

『オズの魔法使い』シリーズは、単なる児童文学の枠を超え、様々な作家によって継承され、発展してきた、豊かな歴史を持つ物語です。 その魅力は、時代を超えて多くの読者を惹きつけており、これからもオズの世界は、人々の心に深く刻まれ続けるでしょう。

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