オノコード

オノコード（Onochord）について

オノコードとは、前衛芸術家オノ・ヨーコによって創作されたアート作品で、2004年の「Dream Power ジョン・レノン スーパー・ライヴ」で観客に配布されたことから始まります。これにより、オノ・ヨーコの芸術的なビジョンが一般の人々と結びつけられる重要なアイテムとなりました。

制作と配布

オノコードは、芸術の体験を促すためのものであり、当初はライヴの来場者全員に配られた配布物の一部として提供されました。2006年の第2回開催に際しては、白い封筒にオノ・ヨーコからのメッセージカードを同封して配布され、より特別な意味を持つものとなりました。外見はシンプルで、本体は白色、その表面には黒字で「ONOCHORD」と書かれています。特に、スーパー・ライヴの際に配布されたものには、「TOKYO y.o. 200x」と記載されています（xは開催年度を示す）。これには、黒いキーリングも付属しています。

機能と利用方法

このオノコードは電池式のLEDミニペンライトとして機能します。ユーザーは一方の黒いノッチを押し込んでいる間だけLEDが点灯する仕組みです。コンサートやイベントでペンライトとして使用するのはもちろんのこと、オノコードの本来の用途は、光を使ってメッセージを伝えることにあります。これはモールス信号からインスピレーションを受けており、簡単なコード「i ii iii」を点滅させることで「I Love You」という意味を伝えることができます。

さらに、オノコードは非常時のシグナルとしても利用されることがあります。実際に、遭難した人がオノコードを使って救助を求めた事例があり、このことからもその実用性と重要性が示されています。

文化的な意義

オノコードは単なるアイテム以上の存在です。オノ・ヨーコの芸術理念が具現化されており、参加者同士や観客とアーティストのつながりを深めるための象徴的な道具とも言えるでしょう。また、イマジン・ピース・タワーの完成点灯式では、オノ・ヨーコはリンゴ・スターらと共にこのライトを用いて点灯させ、その場のアイデンティティを強調しました。

このように、オノコードは芸術的な価値だけでなく、コミュニケーションやサバイバルにおいても重要な役割を果たすアイテムとして、多くの人々に愛されています。オノ・ヨーコの独特の視点を反映し、他者とのつながりを育むこの作品は、今後も新たな意味合いを持っていくことでしょう。

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