オモロキ

株式会社オモロキ

企業概要

静岡県熱海市に本社を構える日本の制作会社、株式会社オモロキ（英文表記：OMOROKI, INC.）は、デジタルコンテンツ領域を中心に事業を展開しています。同社は、企業向けのCMやプロモーション映像といった様々な映像コンテンツの企画・制作から、Webサービスの企画、開発、そして運営までを一貫して手がける、制作プロダクションとしての機能を持っています。地域に根ざしながらも、インターネットを通じて全国規模で利用されるサービスや映像制作を行っているのが特徴です。

設立と沿革

株式会社オモロキは、鎌田武俊氏によって設立されたベンチャー企業です。設立者である鎌田氏は、慶應義塾大学総合政策学部にて奥出直人研究会で専門性を深めた後、日本テレビでの勤務経験を経て、独自のビジネスを展開すべく同社を立ち上げました。彼の多様な経歴は、オモロキが手がける幅広い事業内容にも影響を与えていると考えられます。
特筆すべき点として、鎌田氏は企業の経営活動と並行して、公的な領域にも関与していました。彼は2010年から2015年までの期間、自身の本拠地である熱海市の市議会議員を兼務しました。これは2期にわたる議員活動であり、事業活動と並行して地域社会への貢献にも意欲を見せていたことがうかがえます。このような背景を持つ人物が率いる企業として、オモロキはユニークな視点と活動を展開しています。

主要サービス「ボケて (bokete)」

株式会社オモロキが運営するサービスの中で、最も広く一般に認知されているのが「ボケて (bokete)」です。これは、インターネット上で誰もが気軽に写真やテキストを投稿し、それを他のユーザーと共有できるオンラインプラットフォームです。

「ボケて」の最大の特徴は、投稿された一枚の写真に対して、他のユーザーがユニークでユーモラスな短いテキスト、すなわち「ボケ」を付けて組み合わせることで、新たな笑いや面白さを生み出す点にあります。この形式は、ある種の写真大喜利のような側面を持ち、ユーザーはその発想力や言葉のセンスを活かして、写真とテキストの意外な組み合わせによるユーモラスな表現を創り出します。日常の風景写真や、動物の写真などが、ユーザーの機知に富んだ「ボケ」によって全く異なる文脈で捉えられ、多くの人々に笑いを届けています。

このサービスは2008年9月に正式に開始されました。サービス開始当初は一部のインターネットコミュニティを中心に利用されていましたが、その中毒性の高いフォーマットが徐々に注目を集めるようになります。特に2012年に入ると、NAVERまとめなどの外部のまとめサイトや、ソーシャルネットワーキングサービス上で、「ボケて」から生まれた傑作とされる「ボケ」画像が頻繁に紹介・拡散されるようになりました。これにより、サービスへの新規ユーザーの流入が飛躍的に増加し、サイト全体のページビューが急速に上昇するという大きな変化が見られました。この時期の広がりが、「ボケて」をより多くのインターネットユーザーに知られる存在へと押し上げる重要な契機となりました。

ユーザーは自ら「ボケ」を考案して投稿する活動に加え、他のユーザーによる投稿を閲覧して評価（星を付けるなど）したり、お気に入りの投稿を共有したりすることで、サービス内で活発な交流を行っています。このような参加型のコミュニティ形成が、「ボケて」が長期にわたり多くのユーザーに支持され続ける要因の一つとなっています。

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