オランジーナ

オランジーナ：フランス発、世界を魅了する柑橘系炭酸飲料

フランスでの人気と歴史

オランジーナは、1936年、フランス系アルジェリア人のLeon Beton氏によってアルジェリアで誕生しました。オレンジ、レモン、グレープフルーツ、ミカンなどの柑橘果汁と果肉をブレンドした、独特の風味を持つ炭酸飲料です。ボトルをよく振ってから飲むという、ユニークな飲み方も特徴です。

戦後、フランス本土へと広がり、瞬く間に国民的な人気を博しました。コカ・コーラを凌ぐ人気を誇り、フランスを代表する清涼飲料水として広く親しまれています。1962年のアルジェリア独立後、Beton氏はフランスに拠点を移し、オランジーナ社を設立。1995年には、姉妹品である「オランジーナ・ルージュ」も発売されました。2009年には、日本のサントリーによって買収されました。

日本上陸と大ヒット

日本においては、当初輸入商品として一部店舗で販売されていましたが、2012年、サントリー食品インターナショナルが日本仕様のオランジーナを発売しました。これは、海外のサントリーグループが展開するブランドを日本で初めて発売した事例として注目を集めました。

日本仕様は、フランス産と比べ、原材料やボトルの形状が異なるものの、発売と同時に大きな成功を収めました。当初の販売目標200万ケースは、発売からわずか1ヶ月で達成。その後も販売数は伸び続け、最終的には目標の4.5倍にあたる900万ケースを販売する大ヒットとなりました。この成功を受け、280ml缶、420mlペットボトルから始まり、160ml缶、230ml瓶、1.2Lペットボトルと、様々なサイズが展開されるようになりました。

関連商品とCM戦略

オランジーナの成功を背景に、2015年にはレモン果汁を使用した姉妹商品「レモンジーナ」が発売されました。こちらも予想を上回る人気となり、一時販売休止となるほどの盛況ぶりでした。その後、「ハニーレモンジーナ」としてリニューアル、さらに季節限定商品や「ブラッドオランジーナ」、「オランジーナ プルミエルージュ」など、様々なバリエーション商品が展開されています。2022年には、大幅リニューアルした「オランジーナ Airy」が発売されました。

オランジーナのテレビCMも、大きな話題となりました。2012年から放送された「ムッシュはつらいよ」シリーズは、『男はつらいよ』をモチーフにしたパロディCMで、リチャード・ギアの出演も話題を呼びました。その後も、フランス人女優を起用したシリーズや、ヴァンサン・カッセル出演のCMなど、斬新で印象的なCMが数多く制作され、ブランドイメージの確立に貢献しています。

グローバルブランドとしてのオランジーナ

オランジーナは、フランスのみならず、世界中で愛される炭酸飲料です。独特の風味、ユニークな飲み方、そして魅力的なCM戦略など、様々な要素が相まって、オランジーナはグローバルブランドとしての地位を確立しました。これからも、新たな展開に期待が高まります。

関連項目

ラルース (F1チーム)：かつてオランジーナのスポンサーを務めたフランスのF1チーム
シュウェップス：オランジーナと同様の柑橘系炭酸飲料。フランスでは同じ会社から発売されているが、日本では競合関係にある
* ハリボー：フランス限定で「ハリボー・オランジーナ・ピック」を販売しているお菓子メーカー

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