オランピア (パリ)

オランピア劇場 (L’Olympia)

オランピア劇場は、フランス・パリの9区に位置する伝統あるミュージックホールです。この劇場は約2000席を有し、多くの観客を魅了しています。その歴史は1893年にさかのぼり、元々はローラーコースターのあった場所を改装して開業されました。

開業当初は、観客を惹きつけるための多様なパフォーマンスが行われていましたが、一時は映画館として利用された時期もありました。さらに、歴史の中でアメリカ軍に占領されるという時期も経験し、数々の社会的変動を経て、1954年には大規模な改装を経てミュージックホールとして再オープンしました。

劇場はカプシーヌ大通りに面しており、その周囲にはオペラ座やマドレーヌ寺院などの名所も立ち並んでいます。オランピア劇場のファサードには「L'Olympia Bruno Coquatrix」という文字が目立つように掲げられています。ブルーノ・コカトリ（1910-1979）は、この劇場のオーナーであり、フランスの若き日の有名歌手を多数支えてきた名物支配人として知られています。

1954年にミュージックホールとして再スタートした後、オランピア劇場は国内外の著名アーティストたちにとって重要なパフォーマンスの場となり、リサイタルやスペクタクル・ショウが繰り広げられました。館内は1997年に新装されましたが、赤い絨毯などの特徴はそのまま維持され、独特の雰囲気を醸し出しています。

この劇場の舞台に立ったアーティストは多岐にわたり、エディット・ピアフ、ジルベール・ベコー、イブ・モンタンなどのフランスのトップアーティストに加え、ザ・ビートルズやザ・ローリング・ストーンズ、デヴィッド・ボウイなどの国際的アーティストも名を連ねています。2000年以降になっても、サー・ポール・マッカートニー、レディ・ガガ、マドンナ、さらには日本の作家でありミュージシャンの辻仁成などが出演し、その名声は揺るぎないものとなっています。

このようにオランピア劇場は、歴史的価値とともに現代のエンターテインメントを体現する場所としての地位を確立しています。パリを訪れる際には、この魅力的な劇場での公演を観ることをお勧めします。

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