オリンピックメダル

オリンピックメダルの概要

オリンピックメダル、すなわち「Olympic medal」は、近代オリンピックにおいて各競技の上位3位に贈られるメダルであり、金メダル、銀メダル、銅メダルの3種類があります。メダルは首からかけるためのリボン（紐）が付いており、競技者の偉業を称える象徴ですが、最初に銀メダルが授与されたのは1896年のアテネオリンピックであり、金、銀、銅のメダルが順位に応じて授与されるようになったのは1900年のパリオリンピックからです。国際オリンピック委員会（IOC）は、オリンピックメダルの大きさや重さなどを規定しており、各大会で統一された基準が設けられています。

メダル授与式

メダルの授与は「メダルセレモニー」または「ビクトリーセレモニー」と呼ばれています。特に冬季オリンピックでは、原則としてオリンピックメダルプラザにて授与されることが定められています。ただし、夜間や遠隔地、大会の最終日といった特殊な場合には例外があります。それ以前には、「ベニューセレモニー」や「フラワーセレモニー」として、1位から3位の選手にオリンピックのマスコットが授与されることもあります。このような授与方式は、1988年のカルガリー五輪から正式に導入されましたが、少ない競技数を考慮しつつ、実施場所における天候などの影響を考慮した結果でもあるのです。

予備メダルの存在

競技が終わった後に行われるメダル剥奪に伴い、IOCは当該選手に予備メダルを送る場合があります。また、故意ではないメダルの破損についても、IOCが新品に交換することがあるため、選手にとっては安心材料とも言えるでしょう。

デザインの特色

オリンピックメダルのデザインは、各大会ごとに異なり、組織委員会やプロのデザイナーが関与する場合があります。例えば、2016年のリオデジャネイロ大会では組織委員会自身がデザインを手掛け、2012年のロンドン大会ではデザイナーを対象としたコンペが行われました。メダル表面には、ギリシャ神話に登場する勝利の女神ニーケーが描かれることが多く、1928年のアムステルダム大会以降はこのデザインが伝統となっています。特に、2004年のアテネオリンピックにおいては、ニーケーのデザインがオリンピックの発祥地に戻ることを記念して変更されました。

また、冬季オリンピックではデザインに自由度があり、形や材質にユニークな工夫が施されています。例えば、トリノオリンピックではドーナツ型、長野オリンピックでは漆塗りのメダルが特徴です。

各大会のメダルデザイン

オリンピックメダルのデザインは毎大会ごとに異なります。最初のアテネオリンピックでは、優勝メダルが銀製で主神ゼウスがニーケーを持っているデザインが特徴的でした。1900年のパリオリンピックでは、金製のメダルが優勝者に授与されるようになり、その後も歴代のオリンピックにおいて様々なデザインの変更が行われてきました。1960年のローマオリンピックでは、1928年からのデザインに基づきメダルが月桂冠を模して銅製のリングに収められた形状に変更されました。最近の大会では、2020年の東京オリンピックでリサイクル金属を使用したメダルが使われ、より環境に配慮した取り組みがなされました。

このように、オリンピックメダルは勝利の象徴としてだけでなく、デザインや授与の半ば命や歴史を映し出す重要な存在であることが分かります。

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