オルセン姉妹

オルセン姉妹：子役からファッションアイコンへ至る軌跡

アシュレー・フラー・オルセンとメアリー＝ケイト・オルセン。この双子の姉妹は、アメリカを代表する女優であり、世界的に成功を収めたファッションデザイナーでもあります。1986年6月13日生まれの二卵性双生児で、幼少期から芸能界で活躍し、そのキュートな容姿と高い人気を背景に、ファッション界でも大きな成功を収め、確固たる地位を築き上げました。

幼少期と『フルハウス』でのブレイク

カリフォルニア州ロサンゼルス出身のオルセン姉妹は、生後8ヶ月でABCのシットコム『フルハウス』に出演。ミシェル・タナー役を交互に演じ、瞬く間に人気子役となりました。この作品は姉妹のキャリアを決定づけ、日本でも高い人気を獲得しました。『フルハウス』終了後も、数々のテレビ映画やオリジナルビデオに出演し、子役としての地位を確立しました。姉妹は、自ら出演する作品を製作するプロダクション会社「Dualstar」を設立し、ビジネスセンスの片鱗を見せていました。当時、制作されたオリジナルビデオやテレビ映画は世界中で大ヒットし、莫大な利益を生み出しました。さらに、姉妹名義でCDアルバムもリリースするなど、多方面で才能を発揮しました。

ファッション界への進出と成功

幼い頃からファッションに関心を抱いていたオルセン姉妹は、12歳で自身たちのブランド「Mary-KateandAshley」を設立。衣服、香水、化粧品、アクセサリーなどを展開し、若者を中心に大きな人気を集めました。2009年にはブランド名を「Olsenboye」に変更し、JCペニーとの協業も開始しました。その後、高級ブランド「ザ・ロウ」や「エリザベス＆ジェームズ」といった、より洗練されたブランドを次々と立ち上げ、そのビジネス手腕は高く評価されています。「ザ・ロウ」は、卓越したデザイン性と品質で高い評価を受け、アメリカファッション協議会主催の「CFDAファッションアワード」で2度の受賞を果たしています。「エリザベス＆ジェームズ」は、妹エリザベスと兄ジェームズにちなんで名付けられ、洗練されたデザインで人気を博しました。これらのブランドは、年間売上高が10億ドルを超えるほどの成功を収め、オルセン姉妹は世界的なファッションアイコンとなりました。2012年には『フォーブス』誌の「30歳未満で最も影響力のあるファッションリーダー30人」に選出されるなど、その影響力は計り知れません。

女優業引退と今後の活動

アシュレーは2009年、メアリー＝ケイトは2012年に女優業からの引退を表明。以降は、ファッションデザイナーとしての活動に専念しています。姉妹は『フラーハウス』への出演を辞退するなど、女優業への復帰はないとみられています。しかし、その圧倒的な成功と影響力は、ファッション界のみならず、エンターテインメント業界全体に大きな足跡を残しています。

私生活

オルセン姉妹は、ニューヨーク大学に進学したものの、メアリー＝ケイトは中退しています。メアリー＝ケイトは摂食障害を患った経験があり、リハビリ施設に入所したことも公表しています。姉妹は、お互いの関係を「結婚かパートナー」と表現しており、強い絆で結ばれていることがうかがえます。

メアリー＝ケイトは、2015年にオリヴィエ・サルコジと結婚しましたが、2021年に離婚。アシュレーは、2023年にアーティストのルイス・アイズナーと結婚し、同年8月には第一子となる男児を出産しました。

資産と影響力

15歳でクレジットカードを持ち、17歳では無制限のクレジットカードを所有するなど、幼少期から莫大な資産を築き上げてきました。2005年時点での姉妹の総資産は推定2億7500万ドルに達し、アメリカで最も裕福な20代の1組として知られていました。経済誌『フォーブス』の長者番付でも上位にランクインしており、その経済的成功は目覚ましいものがあります。しかし、姉妹は『フルハウス』出演時のギャラよりも、ご褒美のグミの方が嬉しかったと語っており、その成功の裏には、幼少期からの厳しい芸能活動と、並々ならぬ努力があったことが窺えます。

オルセン姉妹は、子役としての華々しい活躍から、世界的なファッションデザイナーとしての成功、そして幸せな家庭を築くまで、波乱に満ちた人生を送ってきました。その活躍は、今後とも多くの女性たちのロールモデルとなり続けるでしょう。

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