オレンジアタッカーズ

オレンジアタッカーズの歩み

オレンジアタッカーズは、兵庫県神戸市を本拠地として設立された女子バレーボールのプロチームです。元々は、1982年に日本の大手スーパー・ダイエーの社内レクリエーションの一環として始まった「ダイエー女子バレーボール部」としての歴史を持ちます。チームは着実に成長を続け、数々のタイトルを手にしました。

設立と初期の活躍

1983年4月にチームが正式に始動し、初期の段階で全日本実業団6人制優勝大会で優勝を果たしました。1984年には地域リーグでも優勝し、続く実業団リーグでも全勝という成績を収め、最短で日本バレーボールリーグへの昇格を果たします。1985年には、日本リーグで準優勝を受賞するも、1986年にはチームに悲劇が襲い、フロー・ハイマン選手が試合中に倒れて命を落としました。

Vリーグへの転換と優勝

1994/95シーズンから、新たなリーグ体制であるVリーグがスタートし、オレンジアタッカーズはこの中で阪神・淡路大震災の影響を受けながらも「がんばろうKOBE」を合言葉に団結し、見事に優勝の栄冠を手に入れました。この成功を経て、1997/1998シーズンでは再度優勝し、歴史に名を刻むことになります。この時期にはエースの山内美加選手や、他にも世界的な選手がチームに加わり、オレンジアタッカーズは「スター軍団」として認知されました。

強豪チームとしての地位

ダイエーはチームの資金面でバックアップし、選手たちは様々な大会で活躍を見せました。1996年、1998年の黒鷲旗全日本選手権でも優勝し、強豪チームとしての地位を確立しました。

休部からプロチームへの移行

1998年、ダイエーの経営不振が影響し、6年間の活動を経て、チームは一時休部の危機に瀕します。しかし、その中でもチームは優勝を成し遂げ、選手たちの意志は試合終了後に称えられました。さらに、新たなスタートを切ることになり、1998年6月1日、オレンジアタッカーズは日本初のプロチームとして再発足しました。新チームは幅広い広報活動にも注力し、ファン開拓に努めました。

経営的困難と新たな展開

しかし、経営の厳しさは続き、2000年5月には久光製薬とのスポンサー契約が発表され、チーム名も「久光製薬スプリングアタッカーズ」に変更されました。これにより、オレンジアタッカーズとしての歴史に幕を下ろすことになりました。ただ、練習拠点はしばらく神戸市に留まっていましたが、2023年に佐賀県に移転しました。

エピソード

オレンジアタッカーズは地元のサンテレビとの結びつきが強く、試合の録画中継が行われていました。ダイエーとの関係も密接で、試合中に企業CMが流されるなど、地域密着型の活動が見られました。

その名を刻んだオレンジアタッカーズは、数多くの名選手を輩出し、日本女子バレー界において重要な存在であり続けたのです。

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