オロノ (メイン州)

オロノ（Orono）

オロノは、アメリカのメイン州に位置する町で、ペノブスコット郡に所属しています。バンゴーの北東約12kmの場所にあり、2020年の人口は11,183人です。オロノは学園都市として、特にメイン大学が存在することから多くの学生が集まる地域です。町の名前は、ペノブスコット族の首長であったジョセフ・オロノに由来しています。

歴史

オロノの歴史は1774年に始まり、当時の入植者たちがこの地に新しい生活を築きました。最初に入植したのはジェレミア・コルバーンとジョシュア・アイヤーズで、その後ジョン・マーシュが川の中州に入植しました。この中州は後にマーシュ島として知られるようになります。オロノは1806年に公式に町として認定され、1808年に現在の町域にプランテーションが設立されました。このプランテーションはスティルウォーターと名付けられ、後にオロノへと名称が変更されました。

1820年にはメイン州が州として独立し、オロノは農業を基盤とした地域でした。1862年には南北戦争の影響で、エイブラハム・リンカーン大統領がこの地に州立大学を設立することを決定します。1865年にはメイン農業・機械大学が設立され、これは後にメイン大学となる重要な教育機関です。大学の設立によって、オロノには多くの若者が集まるようになり、1870年には人口が2,888人に達しました。

地理

オロノは北緯44度53分59秒、西経68度40分28秒に位置します。バンゴーの北東郊12km、ポートランドの北東約220km、ボストンの北東約390kmの距離にあり、総面積は51.2km²（19.8mi²）です。このうち、陸地が47.2km²、そして水域が4.1km²というバランスで、全体の約8%が水域となっています。町の中心部分はマーシュ島に広がり、ペノブスコット川とスティルウォーター川によって形成されています。

オロノは典型的なニューイングランドの気候で、夏は涼しく湿度が高く、冬は非常に寒い特徴があります。夏季の平均気温はおおよそ20℃で、冬は氷点下8℃程度になることもあります。また、年間の降水量は約1,000mmで、冬季には多くの雪が降ります。

メイン大学

オロノはメイン大学の所在地としても知られています。州立の中規模総合大学で、約11,000人の学生が在籍しています。メイン大学は特に工学、経営学、森林学の分野で評価されており、周辺地域に多くの若者を引き寄せる存在となっています。また、キャンパス内には3つの植物園があり、研究や教育目的で活用されています。フェイ・ハイランド植物学プランテーションは、約40,000m²の広さを持ち、多様な植物が栽培されているほか、ライル・E・リトルフィールド観賞植物実験園も広大な面積を有しています。

文化面でもメイン大学は重要な役割を果たしており、1986年に開館したメイン芸術センターはコンサートホールとして機能しており、さまざまな演技芸術イベントが開催されています。特にバンゴー・シンフォニー・オーケストラの公演も行われており、地域の文化生活を豊かにしています。

人口動態

2000年の国勢調査によると、オロノの人口は9,112人で、人口密度は193.2人/km²でした。人種構成は主に白人が93.54%を占めており、他にもアフリカン・アメリカン、ネイティブ・アメリカン、アジア人が存在します。オロノは学生が多く、年齢層も若い層が多いため、魅力的な居住地と言えます。

まとめ

メイン州にあるオロノは、その歴史的背景や教育機関、自然環境が揃った魅力的な町です。特にメイン大学は地域の中心的な存在で、学生たちの活気にあふれています。さらに、豊かな文化施設や自然景観が調和し、訪れる人々に多様な体験を提供しています。

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