オンス・ジャバー

オンス・ジャバー（Ons Jabeur、1994年8月28日生まれ）は、チュニジアのスース出身の女子プロテニス選手です。身長167cm、右利きで、バックハンド・ストロークは両手打ちです。WTAツアーではシングルスで5勝を挙げており、グランドスラムでは3度の準優勝を経験しています。

経歴

ジュニア時代からその才能を発揮し、2010年の全仏オープンジュニア女子シングルスで準優勝、翌2011年には同大会で優勝を果たしました。プロ転向後も着実に成長を続け、2020年の全豪オープンではノーシードながらベスト8に進出し、グランドスラムでの最高成績を更新しました。

2021年6月にはバーミンガム・クラシックで決勝に進出し、ダリア・カサトキナを破ってWTAツアー初優勝を飾りました。この勝利は、アフリカ人選手およびアラブ人選手として初のWTAツアー優勝という歴史的な快挙となりました。

2022年はさらなる飛躍の年となりました。5月のムチュア・マドリード・オープンでは第8シードとして出場し、決勝でジェシカ・ペグラを破りWTA1000トーナメント初優勝を成し遂げました。これはチュニジア人選手およびアラブ人選手として初の快挙です。翌週のイタリア国際でも決勝に進出し、イガ・シフィオンテクに敗れたものの、2週連続でWTA1000トーナメント決勝に進出するという素晴らしい成績を収めました。

2022年ウィンブルドン選手権では第3シードとして出場し、決勝でエレーナ・リバキナに敗れて準優勝となりました。しかし、この準優勝はアフリカ出身の女子選手として初のグランドスラム決勝進出という歴史的な偉業でした。

人物

ジャバーはイスラム教徒であり、2019年にはアラブ・ウーマン・オブ・ザ・イヤーのスポーツ部門を受賞しました。フェンシング選手のカリム・カモンと結婚しており、アラビア語、英語、フランス語を流暢に話します。夫とのコミュニケーションのためにロシア語も学んでいるという多才さも持ち合わせています。子どもの頃に好きだったテニス選手はアンディ・ロディックです。

WTAツアー決勝進出結果

シングルス：13回 (5勝8敗)

4大大会シングルス成績

W：優勝
F：準優勝
SF：ベスト4
QF：ベスト8
#R：#回戦敗退
RR：ラウンドロビン敗退
Q#：予選#回戦敗退
LQ：予選敗退
A：大会不参加
Z#：デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン
PO：デビスカップ/BJKカッププレーオフ
G：オリンピック金メダル
S：オリンピック銀メダル
B：オリンピック銅メダル
NMS：マスターズシリーズから降格
P：開催延期
* NH：開催なし

ジャバーは、その卓越したテニススキルだけでなく、強い意志と多様な文化への理解を兼ね備えた人物として、世界中のテニスファンから尊敬を集めています。彼女の今後の活躍にも目が離せません。

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