オークモントカントリークラブ

オークモントカントリークラブ：米国ゴルフ史に輝く難コース

オークモントカントリークラブは、ペンシルベニア州に位置する、アメリカを代表する名門ゴルフコースです。1903年に開場し、その歴史と伝統、そして他に類を見ない難易度の高さから、多くのゴルファーを魅了し続けています。

コースの設計と特徴

コース設計は、ヘンリー・ファウンズが手掛けました。アレゲニー川沿いの古い農地を造成して作られたコースは、ウォーターハザードがほとんどなく、2007年以降は樹木も少ないという特徴があります。その代わりに、200を超えるバンカーが戦略的に配置され、プレーヤーを悩ませます。特に有名なのが、3番と4番ホールの間にある巨大な「チャーチピュー（教会の会衆席）」バンカーです。100ヤード×40ヤードの広さを持ち、内部には芝の生えた尾根が12本並び、教会を思わせる景観を作り出しています。

グリーンの速さもオークモントの特徴の一つです。ポアアヌア（スズメノカタビラ）という種類の芝が使用されており、非常に高速で、わずかな傾斜でもボールが大きく曲がることがあります。そのため、正確なパッティング技術が求められます。

USGAによるコースレートは77.5と、全米でも屈指の難コースとして知られています。コース全体に傾斜があり、特に1番、3番、10番、12番ホールは砲台グリーンになっており、正確なショットが要求されます。

著名なゴルファーによる評価

オークモントのコースは、多くの著名なゴルファーからも高い評価を受けています。

マイク・デービス（USGA競技・ルール担当シニアディレクター）: 「オークモントは、正真正銘のチャンピオンシップゴルフのスタンダードだ。オークモントに勝るコースはない。」
リー・トレビノ: 「今すぐに全米オープンの会場に指定されて、それが実行できるコースは1箇所しかない。それがオークモントだ。」
フィル・ミケルソン: 「実にきちんとしていて、特別な場所。」
ジョニー・ミラー: 「多分世界で一番のコースだ。私がプレーした中で最も素晴らしいコースだ。」

また、オークモントのグリーンについても、多くのゴルファーがその難しさを語っています。

タイガー・ウッズ: 「全米オープンでプレーした中で最もタフなコースの一つ。特に乾燥したグリーンはどうにもならない。」
アーノルド・パーマー: 「オークモントの全米オープンでは 72回グリーン上でプレイできるが、プレイするたびに勝利からどんどん離れていく。」

全米オープンとの関わり

オークモントは、これまで数多くの全米オープンを開催してきました。その難易度の高さから、多くのドラマが生まれており、ゴルフ史に残る名勝負の舞台となっています。

1935年にオークモントで開催された全米オープンに出場したアマチュアゴルファーのエドワード・スティンプソンは、グリーンの速さを計測する機器であるスティンプメーターを考案しました。これは、現在のゴルフ界でも広く使用されています。

まとめ

オークモントカントリークラブは、その歴史、伝統、そして難易度の高さにおいて、アメリカを代表するゴルフコースの一つです。いつかはプレーしてみたい、そう思わせる魅力的なコースです。

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