オーシャンズ (サッカー)

アディダスのサッカーボール「オーシャンズ」と「コトホギ30」

2023年のFIFA女子ワールドカップおよびJリーグの公式試合球として採用された「オーシャンズ（OCEAUNZ）」は、アディダス社が手掛けたサッカーボールです。これは、オセアニア地域を対象にした大会に合わせて特別にデザインされており、その名にはオーストラリアとニュージーランドのイニシャルが組み込まれています。開催地域の自然や文化からインスパイアされた「オーシャンズ」は、歴代のFIFA女子ワールドカップ用ボールの中で9代目にあたります。

「オーシャンズ」は、ボール内部に慣性計測装置（IMU）センサーを搭載しており、試合中のデータをリアルタイムでビデオオペレーションルームに送信することが可能です。このセンサーは、試合中のキックポイントを正確に抽出し、プレー解析に役立てられます。さらに、準決勝からは「オーシャンズ・ファイナル・プロ（OCEAUNZ Final Pro）」が使用されることになり、デザインは橙色と金色を基調とし、シドニーの夕日やトロフィーのイメージを反映しています。この新たなデザインは、準決勝前日である2023年8月14日に発表されました。

また、同じく2023年にはJリーグの30周年を祝うために「コトホギ30（KOTOHOGI 30）」という特別なボールも登場しました。このボールは、「オーシャンズ」のデザインを基にしており、Jリーグの象徴ともいえる赤、白、黒のカラーが取り入れられています。さらに、全クラブの印字が金色で施され、無病息災や厄除けの象徴である“三重菱”の和柄もデザインされています。

「コトホギ30」という名称は、言葉で祝うことを意味する“言祝ぎ”と、30周年を組み合わせた造語です。このボールは2023年5月12日の30周年記念マッチから始まり、同年の6月11日まで様々な試合で使用されました。

このように、オーシャンズとコトホギ30は、地域や文化、歴史を反映したサッカーボールであり、2023年に開催された重要なイベントに彩を与える存在です。特に「オーシャンズ」は、国際的な大会の象徴であり、サッカーファンにとって特別な意味を持つアイテムとなっています。これらのボールは、そのデザインや機能面でも注目され、今後の試合にも期待が高まります。両ボールとも、サッカーの魅力をさらに引き立てる存在として、選手たちに活躍の場を提供しています。

もう一度検索