オースティン級ドック型輸送揚陸艦

オースティン級ドック型輸送揚陸艦は、アメリカ海軍がローリー級に続いて建造したドック型輸送揚陸艦です。一部資料では、クリーブランド級やトレントン級も同系列の艦級として分類されることがあります。

本級は、ドック型揚陸艦としての機能に加え、貨物輸送能力を重視した設計となっています。艦尾のウェルドック部分を縮小することで、貨物積載スペースを確保している点が大きな特徴です。これにより、揚陸作戦だけでなく、物資輸送においても高い能力を発揮しました。

ローリー級を大幅に拡大した設計であり、艦幅やウェルドックの大きさはほぼ同じですが、全長は約15メートル延長されています。艦全体のレイアウトはローリー級と共通しており、前部に艦橋構造物、後部にヘリコプター甲板を備えています。初期建造艦である「オースティン」にはヘリコプター格納庫はありませんでしたが、「オグデン」と「ダルース」には伸縮式の格納庫が設置されました。

また、右舷には揚陸作業用のクレーンが装備されています。建造当初は、艦橋前方に自衛用の3インチ連装砲が2基搭載されていましたが、後に撤去され、CIWS（近接防御火器システム）に換装されました。これにより、対空防御能力が向上しています。

オースティン級は、3隻全てが2005年から2007年にかけて退役しました。

同型艦

オースティン (USS Austin, LPD-4)
オグデン (USS Ogden, LPD-5)
ダルース (USS Duluth, LPD-6)

参考文献

アメリカ揚陸艦史 世界の艦船 2007年1月号増刊 海人社 EAN 4910056040171

外部リンク

* globalsecurity LPD 4 Austin class

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