オートフィリア

『オートフィリア』(Autophilia)は、イギリスのロックバンド、ブルートーンズが発表したシングル、およびその表題曲です。アルバム『サイエンス・アンド・ネイチャー』からのセカンドシングルとしてリリースされ、全英シングルチャートで18位を記録しました。

このシングルの特徴的な点は、その長い副題です。「(Or How I Learned to Stop Worrying and Love My Car)」という副題は、スタンリー・キューブリック監督の映画『博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか』(原題: Dr. Strangelove or: How I Learned to Stop Worrying and Love the Bomb)をもじったものです。ユーモアと皮肉が込められたこの副題は、楽曲のテーマを暗示しています。

表題曲である「オートフィリア」を直訳すると「自動車病的愛好」となります。歌詞の内容は、文字通り車への深い愛情を歌ったものです。しかし、興味深いことに、ブルートーンズのメンバーであるマークは、実際には車の運転ができないそうです。このギャップもまた、この楽曲の魅力の一つと言えるかもしれません。

音楽評論家の妹沢奈美は、『サイエンス・アンド・ネイチャー』の解説において、この曲を「"オートフィリア"にかけてはもう、鼻血出して身悶えするほどの名曲である」と絶賛しています。彼女の言葉からも、この楽曲が持つ音楽的な魅力が伝わってきます。

また、このシングルのカップリング曲も注目に値します。「イッツ・ア・ボーイ」ではスコット・モリスが、「スープ・デ・ジュール」ではエズ・チェスターズがそれぞれリードボーカルを担当しています。ブルートーンズのメンバーそれぞれの個性が光るこれらの楽曲も、『オートフィリア』の魅力を引き立てています。

以下は、『オートフィリア』の収録曲です。

CD1
1. Autophilia (Or How I Learned to Stop Worrying and Love My Car)
2. Thought You’d Be Taller
3. It’s A Boy

CD2
1. Autophilia (Or How I Learned to Stop Worrying and Love My Car)
2. Soup du Jour
3. Vostock of Love

Cassette
1. Autophilia (Or How I Learned to Stop Worrying and Love My Car)
2. It’s A Boy

CD Promo
1. Autophilia (Or How I Learned to Stop Worrying and Love My Car) (radio version)

『オートフィリア』は、ブルートーンズの音楽的な才能とユーモアセンスが詰まった、聴きごたえのあるシングルです。車好きはもちろん、そうでない人も楽しめる、魅力的な楽曲が揃っています。

もう一度検索