オートレース選手

オートレース選手について

オートレース選手（オートレーサー）とは、日本における公営競技の一環として行われるオートレースで競走を行い、賞金を獲得するプロフェッショナルです。正式には小型自動車競走選手と称され、資格は経済産業省が管轄する国家資格として認定されています。現在、約400名の選手が登録されており、その中には21名の女性選手も含まれています。

選手になるための道

オートレース選手となるためには、まず選手養成所の入所試験に合格しなければなりません。この試験に合格した後、養成所にて9カ月間の厳しい教育と訓練を受けます。試験の競争率は非常に高く、最近では480人の応募に対してわずか13人が合格したケースもあり、36.9倍という競争率を示しています。

応募資格

オートレース選手の応募資格は以下の通りです：

• - 満16歳以上
• - 運転免許証の所持（原動機付自転車免許も可）
• - 体重60kg以下
• - 両眼の視力が裸眼で0.6以上、または矯正で1.0以上で色覚に異常がないこと
• - バイクやスポーツ経験者には特例がある場合もあります。

通そうな経路

選手養成所での教育は、基礎体力トレーニング、競走車の整備技術、さらに関係法令やメンタル面も学ぶ内容が盛り込まれています。特に競走車の整備と操縦技術の習得が重視され、さまざまな実技や検査が行われます。合格後、選手登録が完了すると、各オートレース場での競走に出場することができるようになります。

定期的な選手募集

従来2年ごとの選手募集が行われていましたが、最近では選手養成所の受験機会を増やすことから、毎年の募集に変更されました。それに伴い、募集枠も縮小され、例年10名程度が選ばれることになっています。選手は個人事業主として扱われるため、競走車の部品や装備品を自費で購入する必要があります。

オートレース選手の生活

オートレース選手は、競走開催中は施設内から出られず、外部との連絡も制限されています。このような規制は、内部的な不正行為を防ぐ目的があり、選手は大会が行われる場内に留まることが求められます。さらに、競走車の整備を自宅で行うことは認められておらず、エンジンの整備が中央統一化された結果、競走車は運搬車両で移動します。

オートレースと収入

オートレース選手の収入は、レースの成績に伴い変動します。一般的に、優勝すると受け取る賞金は約60万円、特別レースでは最高で数千万円に及ぶこともあります。2021年には、トップ選手が1億円を超える賞金を稼ぐケースもあり、その年の全選手平均では1165万円が記録されました。

選手会と女性選手の台頭

全日本オートレース選手会は、選手の権利を守るための組織であり、選手たちの団結を促進しています。この組織は、選手の労働条件の改善や不正行為に対する規制を強化する役割も担っています。

特に注目すべきは、女子オートレース選手の活躍です。2007年の規約改正により、女性選手が募集され始め、44年ぶりに実戦が再開されました。これにより女性選手たちが次々とデビューし、高い技術を披露しています。女子選手も男子選手と同様のハンデで競技に出場し、優勝を果たす選手も誕生しました。

結論

オートレース選手としての道は、厳しい教育と訓練を経て選ばれた選手にだけ許される特権です。過酷な競争の中で、選手たちは自身のスキルを鍛え、賞金を狙ってレースに挑み続けています。将来的には、さらなる女子選手の活躍や新たな競技システムの展開が期待されます。

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