オールパシフィック王座

オールパシフィック王座について

オールパシフィック王座は、全日本女子プロレスが管理し、WWWAが認定した女子プロレスの名誉あるタイトルです。この王座は1977年に創設され、女子プロレス界において重要な位置を占めていました。特にこの王座は、選手たちにとってWWWA世界シングル王座への道を開く踏み台ともなっていました。

概要と創設の背景

オールパシフィック王座は、全日本女子プロレスが初めて行った海外遠征の一環として、ハワイでの活動を記念して設立されました。1977年9月1日、ニール・ブレイズデル・センターで行われた初代王者決定戦において、池下ユミが見事優勝し、初代王者となりました。その後、同年12月にはロサンゼルスで開催されたWWWAの総会において、全日本女子の企画広報部長・小川宏の提案によって、王座名が「オールパシフィック王座」に変更されました。この名は、国際性を強調したものであり、広大な太平洋を象徴しています。さらに、この王座はそのデザインから「白いベルト」とも呼ばれ、選手たちによる憧れの象徴となりました。

王座の階級と重要性

オールパシフィック王座は、WWWA世界シングル王座に次ぐ格を持つタイトルとして位置づけられ、多くの選手がこの王座を獲得した後にWWWA世界シングル王座への挑戦を果たしてきました。このように、オールパシフィック王座は若手選手が成長し、名を馳せるきっかけとなる重要な機会を提供していました。

歴代王者とそのエピソード

1981年には、タイトルマッチにおいてチャンピオンベルトが紛失したため、全日本ジュニア王座のチャンピオンベルトが代用される事態が発生しました。その後、新たに製作されたベルトは「勝利の女神」をモチーフにしたデザインとなり、王者のミミ萩原に合わせたウエストサイズで作られました。これは彼女の「オールパシフィックは私の恋人」という発言に影響を受け、彼女のイメージカラーである白を基調にしたもので、萩原の象徴的な存在となりました。

終焉とその後

しかし、2005年4月17日に全日本女子プロレスが解散したことにより、オールパシフィック王座は長い歴史の幕を閉じることとなります。王座の封印は、女子プロレス界における一つの時代の終焉を意味し、かつての栄光を持つ王座は、多くのファンにとって独特の思い出として記憶されています。

オールパシフィック王座は、女子プロレスの歴史に深く刻まれており、その存在は今でも多くのファンに愛され続けています。これからも、この名誉あるタイトルの物語が語り継がれていくことでしょう。

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