カイロ地下鉄

カイロ地下鉄

カイロ地下鉄（アラビア語：مترو أنفاق القاهرة）は、エジプトの首都カイロとその周辺地域を結ぶ地下鉄システムであり、アフリカ大陸で最も古い地下鉄です。この交通機関は、不十分な交通インフラに起因する困難な状況を改善するため、1982年に当時のムバラク大統領によって計画されました。現在、3つの路線が運行中であり、さらなる3路線が計画されています。

概要

カイロ地下鉄の建設はエジプト運輸省傘下のトンネル公社が担当し、運営はエジプト鉄道のカイロ地下鉄公団によって行われています。軌間は標準的な1435mmで、運賃は距離に関わらず1エジプト・ポンドと設定されています。全路線において女性専用車両（夕方まで）が併設されており、混雑時には約240万人から300万人の乗客を輸送することができます。

各路線の特徴

1号線

1号線は、南のヘルワーン駅から北の新エルマルグ駅までを結び、カイロ市の中心部では地下にて運行しています。全長は43.5kmで、このうち3kmが地下部分です。最高速度は100km/hで、ラッシュ時の運行間隔は約3.5分という高い輸送能力を持ち、1時間あたりの一方向の輸送力は6万人です。開業は1987年から順次行われ、総工費は20億エジプト・ポンドでした。これにはフランスからの技術援助が含まれ、一部日本製の車両も使用されています。

2号線

2号線はショブラ・ルヘイマ駅からエルムニーブ駅までを結び、ナイル川地下トンネルを初めて建設しました。全21.5kmの路線で20の駅があります。この路線は、カイロ中心部を横断する形で、大学や広場を通過します。最高速度は80km/hであり、ラッシュ時には約3分間隔で運行されます。主な車両は近畿車輛と東芝で製造されています。

3号線

3号線は、マフワル＝ロッド・ルファラグからカイロ国際空港に至る全長約34kmの路線で、31の地下駅を含みます。この路線はカイロの北西部から北東部を結び、さらに空港にもアクセスできます。開業は2012年から始まり、今後更なる分岐路線も計画されています。鉄道は冷房設備を備えた車両を使用し、地下部分は開削工法で建設されています。

今後の展望

カイロ市の渋滞を緩和することを目的に、さらに4つの路線の建設も計画されています。これには4号線から6号線までの多様な路線構想が含まれており、2023年には新たな整備計画が進行しています。どの路線も、交通需要の高まりに対応するために設計されています。

インフラの整備が進むにつれ、カイロ地下鉄網の発展が期待されており、公共交通機関としてますますの利便性が高まることが予想されます。

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