カイン (漫画)

カイン

『カイン』は、内水融による日本の漫画作品であり、中華風の世界観を舞台としたファンタジー作品です。戦乱の世を舞台に、鬼傀と呼ばれる特殊な力を持つ者たちが繰り広げる戦いを描いています。

あらすじ

物語は、機動国家「煉」が大陸の六割を支配する世界で展開されます。主人公のカインは、悲しい過去を胸に秘め、反煉組織「虎潘」の一員として「煉」と戦う運命にあります。鬼傀と呼ばれる人体から形成される装置を操る機道士たちが、それぞれの信念のために戦いを繰り広げます。

用語解説

鬼傀（きかい）
特殊な術によって人体から生成される装置。自然界の方気をエネルギー源とする。適合しない者が施術を受けると命を落とす。様々な性能を持ち、粒子状の集合体である鬼傀「萃魄」を宿す者もいる。
機道士（きどうし）
鬼傀を宿すことに成功した者。鬼傀化された部分はサイボーグのようになり、鬼傀化の度合いが大きいほど強大な力を発揮する。ただし、精神や人格を破壊されるリスクも伴う。一定の条件を満たす機道士は、他の機道士の「魄核」を埋め込むことで萃魄に変えることができる。
繕軀師（ぜんくし）
鬼傀を修復する能力を持つ者。
煉（れん）
物語の舞台となる軍事国家。大陸全土を支配し、多数の機道士を擁する。萃魄を搭載した六旗将が軍を統率する。
虎潘（こはん）
煉に対抗する機道士の集団。鬼傀適合者で、煉から脱走した者たちで構成される。

登場人物

主要人物

カイン
本作の主人公。「零號」と呼ばれた煉の実験体。鬼傀を破壊する「破傀掌」を操る。普段は明るく笑顔を絶やさないムードメーカーだが、ライエン打倒のため虎潘の一員として戦う。
破傀掌（はかいしょう）：磁気を帯びた掌で相手の鬼傀を破壊する技。
破傀閃（はかいせん）：萃魄を得て習得した、光の掌で鬼傀を破壊する技。
破傀輪（はかいりん）：萃魄を得て習得した、広範囲の鬼傀を破壊する技。命と引き換えに使える。
ロウガ（じぃ）
カインの監視役。普段は首飾りの姿をしている。
メイファ
金鄲前領主の娘で、正義感が強い。カインに協力し、共に戦う。中華拳法の使い手。
オウマ
反煉武装組織「虎潘」の総帥。機道士であり、飛行能力を持つ。かつてライエンと共に機道の危険性を示唆したが、受け入れられなかった。
ヨウガイ
虎潘の機道士。女性好きだが、洞察力に優れる。足に鬼傀を搭載。
地兎脚（ちときゃく）：猛スピードで蹴りを繰り出し、鬼傀を破壊する技。
エンウン
虎潘の機道士。変装の達人で、情報収集を担当する。戦闘能力は低い。

煉

ライエン
大陸を支配する煉王。カインとティエンの父であり、オウマとはかつての戦友。機道の力に溺れ、心を壊してしまった。
空掌（くうしょう）：右手の鬼傀で空間を超越し、相手を体内から握り潰す技。
シュコウ（ティエン）
カインの実弟。ライエンに記憶を操作され、残忍な性格に変貌。爆炎を操る鬼傀を宿し、「鳳頭のシュコウ」と呼ばれる。
鳳煉華（ほうれんげ）：鬼傀から爆炎を放つ技。
ゲンギ
宰相兼参謀。ライエンに機道を授けた張本人。
リクウ
六旗将の一人。空間を押し潰す能力を持つ。
トウジ
六旗将の一人。狐目の男。実はエンウンが変装した姿。
セキ
六旗将の一人。萃魄を使い、ヨウガイを苦しめる。
シオウ
六旗将の一人。鉄仮面を被った大柄な男。顔に萃魄を宿す。

その他

ギレイ
東方副将軍。シュコウの部下。衝撃波を繰り出す足技を使う。
七星虹脚（しちせいこうきゃく）
イルパ
電磁ムチを使う機道士。シュコウを憎んでいる。
ヤン
イルパの弟。イルパに従順。
モロウ
ヤンの弟。生命を弄ぶことを趣味とする。カインに倒される。
ゴガイ
メイファの村を支配していた機道士。砲門のような鬼傀を腕に搭載。
チンイ
爪のような鬼傀を使う機道士。カインに倒される。
リュウギ
カインが訪ねた繕軀師。ルゥランの保護者。
ルゥラン
繕軀師の鬼傀を持つ少女。リュウギの死後、虎潘に加わる。

書誌情報

単行本
嫌われ者（2005年9月7日）ISBN 4-08-873866-7
再会（2005年12月7日）ISBN 4-08-873897-7
父上（2006年3月8日）ISBN 4-08-874032-7
読み切り
賈允-KAIN-
FOREST

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